中国進出企業の8割超が初期投資不足を実感 オールウィル調査
中国越境ビジネス支援事業を手がける株式会社オールウィルは、中国市場進出時の初期投資と事業成否に関する調査結果を発表しました。調査対象となった中国進出企業の経営層や海外事業担当者のうち、半数以上が初年度の投資額を5,000万円未満と回答した一方、8割以上が実際にはより多くの投資が必要だったと振り返っています。また、予算不足や想定外のコスト増加による影響として認知獲得の停滞が最多となりました。
中国市場への進出初年度に投じた投資額について尋ねたところ、最も多かった回答は「3,000万円以上5,000万円未満」の28.1%でした。次いで「1億円以上」が26.9%、「1,000万円以上3,000万円未満」が22.1%、「5,000万円以上1億円未満」が18.7%、「1,000万円未満」が4.2%となっています。
「1,000万円未満」「1,000万円以上3,000万円未満」「3,000万円以上5,000万円未満」を合わせると54.4%となり、全体の半数以上が初年度の投資額を5,000万円未満に設定していた実態が示されています。
約9割が予算制約による施策縮小や想定外コストを経験

進出時に予算制約により断念または縮小せざるを得なかった施策があるかを聞いた設問では、「特にない」(11.5%)を除く88.5%が何らかの項目を挙げました。具体的には「人件費・人材採用費用」が29.3%で最も多く、「ECプラットフォーム関連費用」が29.0%、「物流・倉庫費用」が28.4%で続いています。

また、事前の想定を最も大きく上回ったコストに関しても、「想定を上回ったコストはない」(9.4%)を除く90.6%が想定以上の費用が発生したと回答しました。上回った項目の上位は「人件費・人材採用費用」(16.6%)、「ECプラットフォーム関連費用」(16.3%)、「物流・倉庫費用」(16.0%)となり、いずれも16%台で並ぶ結果となっています。

予算不足による影響は「認知獲得の停滞」が最多
予算不足や想定外のコスト増加によって生じた事業への最も大きな影響としては、「マーケティング施策の中断・縮小による認知獲得の停滞」が23.3%で最多となりました。次いで「売上・販売計画の未達」が17.8%、「黒字化・投資回収時期の後ろ倒し」が16.9%となっています。

初年度の投資額別に認知獲得の停滞を挙げた比率をみると、「1,000万円未満」は回答者14名中2名、「1,000万円以上3,000万円未満」と「3,000万円以上5,000万円未満」はともに30.1%でした。一方で「5,000万円以上1億円未満」では24.2%、「1億円以上」では11.2%となっており、投資規模が大きい区分ほど影響を受けたとする回答割合が低くなっています。

8割以上が投資不足を実感、見直すべき点はパートナー委託
事業を軌道に乗せるために初年度の投資額が実際と比べてどの程度必要だったかという問いに対しては、「1.5倍程度」が36.9%で最も多く、「1.2倍程度」が20.8%、「2倍程度」が17.5%、「2倍以上」が10.3%となりました。「実際の投資額で十分だった」(14.5%)を除いた85.5%が実際以上の投資が必要だったと答えており、64.7%が「1.5倍以上」の投資を必要としていたことがわかりました。
進出時の予算や体制について最も見直すべきだったことでは、「現地事情に精通した専門パートナーに包括的に委託すること」が21.1%で首位となりました。以降は「進出前の市場調査・計画策定に時間と費用をかけること」(16.0%)、「自社に専任チームを組成すること」(14.8%)が続いています。
【調査概要】
- 調査期間:2026年9月25日~9月29日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:中国進出企業の経営層・海外事業担当者(20代~60代の男女)
- 調査人数:331名
- モニター提供元:RCリサーチデータ
※本調査における「中国進出企業」は、自社で企画・開発した商品を中国市場で販売(越境ECを含む)しており、進出時の初年度の中国事業売上目標が1億円以上であった事業者を指します。 ※本調査における「初年度の投資額」は、マーケティング・EC出店・物流・人材・法規制対応などにかかった費用の総額(商品の仕入原価を除く)を指します。 ※回答比率は小数点第二位を四捨五入しているため、合計が100.0%にならない場合があります。
本記事は株式会社オールウィルの発表をもとに作成されています。
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