対馬で次世代海業創出へ、 公民4者が新プロジェクト発足
対馬市、サラヤ株式会社、一般社団法人ブルーオーシャン・イニシアチブ、学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学の4者は、対馬市域の発展や海洋問題解決を目的に「対馬ブルーカレッジ:次世代海業創出プロジェクト研究」を発足した。2024年6月開始に向けてプロジェクト研究員を募集する。
海洋問題は対馬市域のみならず、世界的に危機的状況にさらされている。九州と朝鮮半島の間に位置する国境離島・対馬で、公民共創による新事業創出で海洋問題解決に貢献するプロジェクトを開講する。海が抱える危機、課題の解決に向けて、新たな発想で事業を構想し、あらゆる人とともにイノベーションを起こせる人財育成および新事業創出を目指す。
サラヤ株式会社は地域貢献を目的に参画し、同社から対馬市へ寄附された企業版ふるさと納税を財源に運営する。一般社団法人ブルーオーシャン・イニシアチブは対馬市の未来ビジョンに賛同し、「対馬未来会議2023」の開催など、様々な形で支援、協業する。事業構想大学院大学は新規事業を専門に研究する社会人大学院であり、事業構想人材の育成と研究力を活かしたイノベーション創出からプロジェクトに貢献する。
対馬市長の比田勝尚喜氏は、海の危機を乗り越えるには新たな発想で事業を構想し、イノベーションを起こせる人材育成が必要だと述べた。サラヤ株式会社取締役の代島裕世氏は、海洋の課題解決に向けて新たな”海業”の創出とサーキュラーエコノミーの研究に取り組み始めていると語った。一般社団法人ブルーオーシャン・イニシアチブ事務局長の廣中龍蔵氏は、対馬ブルーカレッジが「人」を育成する上で大変意義ある取り組みだと確信していると述べた。事業構想大学院大学学長の田中里沙氏は、本プロジェクトが対馬の未来をつくるとともに、環境問題解決に向けた地域の先進モデルとなることを願っていると語った。
「対馬ブルーカレッジ:次世代海業創出プロジェクト研究」は、対馬市域や対馬市域の海に関する事業の発展に寄与する新規事業を構想する研究会だ。事業構想大学院大学のカリキュラム要素を生かしたプログラムを通して、事業の根本となるアイデア発想から、各自の具体的な事業構想計画策定までを研究する。対馬市のSDGs人財育成事業「対馬グローカル大学」も連携し、研究員は同大学が有する豊富な対馬の「知」を自身の構想研究に活用する。