防災教育キット「はるるーと」が、2026年度グッドデザイン賞を受賞
I&COの防災教育キットはるるーとが2026年度グッドデザイン賞を受賞
CATEGORY: ビジネス
I&COが企画・開発する防災教育キット「はるるーと」が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2026年度グッドデザイン賞を受賞した。避難ルートをテープで貼る体験と防災学習や避難訓練を連動させ、子どもたち自身が防災を「自分ごと」とする機会をデザインした点が評価された。同製品は2025年のキッズデザイン賞受賞に続く選出となる。
学校現場の課題から生まれた防災教育キット
災害大国とされる日本において学校は避難の初動拠点となるが、6割以上の教員が既存の防災教育を不十分と感じており、有事には教員1人が約40人の児童の安全を守らなければならない事態も想定されている。現場へのヒアリングでも、既存の防災訓練が指示に従う練習にとどまり、児童自身が避難経路を理解する機会が不足している課題が浮かび上がっていた。

こうした背景を受け、南海トラフ地震リスクの高い地域で育ったデザイナーが、学校現場との実証を重ねて「はるるーと」を開発した。日常空間を学習フィールドに変え、ルートを示す矢印・防災用語・ユニバーサルカラーの一体型テープを貼る体験から授業、記憶、避難へとつなげる循環を設計している。
実証実験の成果と広がる社会実装
静岡県三島市と埼玉県入間市で実施した実証では、教員の90%以上が「避難誘導の助けになる」と評価した。現在は新潟県や愛知県でも同様の実証を継続している。
成果が評価されたことで、全国規模および地域密着型企業との提携が進んでおり、学校防災の標準ツールとしての社会実装が進められている。実証実験とプロダクト開発を担当したI&COの龍見 諭学は、子ども自身が日頃から考え学ぶ機会をつくることの重要性に触れ、より多くの自治体や学校へ届けて地域全体で子どもたちの命を守る仕組みづくりに貢献していく意向を示している。
グッドデザイン賞審査委員は、防災という想像しにくい事象を伝える難しさをシンプルな手法で解決し、テープを通じて楽しみながら避難経路を自ら示すことで避難行動の自分事化へとつなげられている点を評価した。
2026年度グッドデザイン賞は第70回の節目にあたり、受賞対象は2026年10月31日(土)から11月4日(水)に開催されるイベント「GOOD DESIGN EXHIBITION 2026」で展示される予定となっている。
関連情報
- 受賞対象名:防災教育キット「はるるーと」
- グッドデザイン賞受賞ページ:https://www.g-mark.org/gallery/winners/37979
- プロダクトサイト:https://haruroute.studio.site/
東京都渋谷区宇田川町15番1号に拠点を置くI&CO合同会社(設立:2019年7月、URL:https://iandco.com/ja)は、今回の受賞を契機に「はるるーと」のさらなる普及・展開に取り組んでいくとしている。
本記事はI&COの発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



