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国産フィジカルAI、人の体験データ15分で作業成功率95%

H2Lが固有感覚を学ぶBodySharing Physical AIを発表

CATEGORY: テクノロジー

東京都港区に本社を置くH2L株式会社(代表取締役:玉城絵美)は、国産フィジカルAIである「BodySharing® Physical AI」を発表しました。人の姿勢や動き、力加減などの固有感覚データを少量のトークンとして学習に用い、ロボットの動作と力加減を含む制御信号を生成して自律制御を行います。キューブとタオルの運搬整理を行う社内評価では、人の体験データ15分を学習に用いた条件で作業成功率95%、22分を用いた条件で99%を達成しました。

開発の背景と技術の仕組み

ロボットが日常の作業を担うには、物を動かす手順に加え、対象に応じた力加減を学ぶ必要があります。H2Lは、人の固有感覚(姿勢や動きなどの動作、重さや抵抗などの力加減)をフィジカルAIの学習データとし、作業者の動作と力加減をデータ化して日本の産業現場に蓄積された熟練技能の継承と作業の自動化に活用します。

学習を始める際は、筋変位センサデバイス(FirstVR)を腕に巻き、スマートフォンまたはPCのカメラを設置して専用アプリを起動します。H2Lの光学式筋変位センサは筋肉の膨らみを光学的に読み取り、その変化から力加減を推定する仕組みです。姿勢と動作は別途取得したデータを併用し、力加減と組み合わせて学習に用います。作業者はセンサを装着して素手のままで物を扱うことができ、電気的ノイズや水によるノイズに強いため、日常環境や水場でのデータ取得にも活用できます。なお、利用にあたっては機器の仕様に適した装着方法と使用環境で運用するとしています。

実機による社内評価結果

社内評価では双腕ロボットSciurus17を用い、人が素手で実演した体験データを使って約5,200万パラメータの制御モデルを学習させ、キューブとタオルの運搬整理を検証しました。各条件で100回の試行を行っています。

  • 体験データの合計時間15分(3名がそれぞれ5分間実演):作業成功率95%
  • 体験データの合計時間22分(11名がそれぞれ1分間を2回実演):作業成功率99%

上記の時間は学習に用いた体験データの合計時間であり、計算に要した時間ではありません。また、両条件は参加者の構成と実演方法が異なるため、時間の長さだけで成功率を比較したものではなく、別の作業や環境で同じ成功率を保証するものではないとしています。

対応機種と今後の応用分野

現在、BodySharing® Physical AIによる実証済みの機種はxArm7とSciurus17です。今後は、6自由度以上でグリッパを備えた単腕ロボットや双腕ロボットへ順次対応機種を拡大する予定です。さらに、ブラウザで利用するシミュレータについても公開に向けて準備を進めており、提供時期や対象機能、対応ロボットなどの詳細は決まり次第案内される予定です。

想定される応用先には、製造現場の熟練技能の継承、物流や小売のバックヤード作業、家庭内の片付け支援などが挙げられています。H2Lは、ロボット制御に加え、スポーツや製造などの技能継承にも体験データを活用する方針です。

H2L株式会社 会社概要

  • 会社名:H2L株式会社
  • 所在地:〒106-0032 東京都港区六本木3丁目4番21号
  • 代表者:代表取締役 玉城絵美
  • 設立:2012年7月2日
  • 事業内容:人間の能力を引き出す支援ツール、AIの研究開発と提供、身体動作を伝達して体験を共有するサービス
  • 公式サイト:https://h2l.jp/

本記事における「国産」とは、H2Lが国内で研究開発してきた固有感覚技術を基盤とするデータとフィジカルAIであることを指し、ロボット機体や構成部品の原産国を示すものではありません。

本記事はH2L株式会社の発表をもとに作成しました。

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