スペースデータ、建設現場を想定したRobotBrainの屋外デモ映像を公開
株式会社スペースデータは、ロボットの現場実装基盤「RobotBrain(ロボットブレイン)」において、建設現場を想定した屋外空間を対象とするデモ映像を専用サイト「RobotBrain Concept & Catalog」で公開しました。屋外の空間を360度カメラで撮影して3Dで再現し、ロボットとフォークリフト計6台をあらかじめ決めた手順で動かすことで、作業の分担や順番を映像で確認できるようにしています。実機を現場に投入する前に、土砂の搬送や廃材の回収といった段取りと通路の使い方を関係者間で共有する場面を想定した取り組みです。
建設業では担い手不足や就業者の高齢化が進行しており、2024年4月からは時間外労働の上限規制が適用されています。国土交通省は同月に「i-Construction 2.0」を策定し、2040年度までに建設現場の省人化を少なくとも3割進める目標を掲げて施工のオートメーション化を柱に据えたほか、AIが機械を動かすフィジカルAIへの関心も高まりを見せています。

一方で、工事の進捗に伴って資材置き場や通路が変化する建設現場では、複数の機械を導入する際に走行順序や経路などの段取りを事前に詰める必要があり、稼働中の現場で動かしながら調整することは容易ではありません。こうした状況を受け、同社は建設現場を想定した屋外空間を仮想空間上に再現し、導入前に作業の進め方を映像で確認できるデモを制作しました。



公開された約2分20秒の映像では、6台の機械が集まる場面から点検、土砂の搬送、廃材の回収、コーンの移設、物理計算を用いた土砂のすくい上げと搬送までを14の場面で構成し、一部は早送りで表示しています。
空間の再現にあたっては、土砂の山と舗装路のある屋外の一角と駐車場の2か所を360度カメラで撮影し、コーンとコーンバーを含む空間を撮影から数時間で3D再現しました。その仮想空間内に以下の機械を配置して連携させています。
- 6台の役割分担:積込み用(クローラー式のショベル型)1台、搬送用2台、点検用1台のロボットと、フォークリフト2台の計6台が異なる方向から集まり、点検、4回の土砂の搬送、2つの廃材の回収を分担
- 作業の順序と通路:共有する通路へ順番に入り、積込み中は搬送用ロボットが待機して積込み用のアームが退避してから出発
- コーンの移設:点検用ロボットがコーンバーにつながっていないコーン1本をアームでつかんで運び、置き直す作業を実施
- 粒子による土砂表現:駐車場に置かれた約2万3千の粒子の土砂(物理計算)を積込み用ロボットがすくい上げ、こぼれる粒も含めて搬送用ロボットの荷台に移して運搬
- 操作機能:カメラアングルの切り替えおよび土砂の粒子の量の調整が可能
RobotBrainの仕組みと今後の展開
RobotBrainは、現場で動くロボットの導入・運用・学習を支える基盤です。仮想空間で検証した機種・台数・配置・制御・安全条件を実機へ渡し(Sim to Real)、現場で得られた走行・作業・異常などの実測データを仮想空間へ戻して空間と構成を更新する(Real to Sim)仕組みを備えています。
同社は今後、今回のデモでは扱っていない機械の質量・摩擦・衝突力の解析や自律走行AIの検証を加えていく方針です。段取りの共有にとどまらず、機械の挙動や自律走行を含む導入前検証へ対象を広げ、建設現場へのロボット導入支援を進めるとしています。
株式会社スペースデータ 会社概要
- 社名:株式会社スペースデータ
- 代表:佐藤航陽
- 所在地:東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15階
- 資本金:15億1300万円
- 事業内容:宇宙開発に関わる投資と研究
- HP:https://spacedata.jp
本記事は株式会社スペースデータの発表をもとに作成されています。
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