Airbnb Japanとmui Lab、京都市で騒音センサーの実証実験を開始
Airbnb Japan株式会社と、宿泊施設向けIoT騒音センサー「Minut(ミニット)」の国内正規販売店であるmui Lab株式会社は、京都市内でホスト不在型の宿泊施設(リスティング)を運営する協力ホストを対象とした実証実験を開始した。センサーを1年間無償で提供し、トラブルが起きる前に回避できる仕組みが機能するかなどをデータで検証する。約1年間に集積されたデータをもとに騒音の発生頻度やホストの対応時間を定量的に分析し、今後の運用ルールづくりに活用する知見の蓄積を目指す。
実証実験の概要と目的
本実証実験は、観光需要が集中する京都市において、ホスト不在型リスティングを運営するホストを対象に実施される。設置数は約60施設で、引き続き参加ホストの追加募集を予定している。
- 対象:京都市内でホスト不在型リスティングを運営するホスト
- 実施期間:各施設 機器設置開始から1年間
- 設置場所:リビングルームや玄関(寝室やバスルームなどのプライベート空間は対象外)
- 設置数:約60施設(引き続き参加ホストを追加募集予定)
- 設置費用:無償(機器および1年間のサブスクリプション費用含)
実証実験で使用されるミニットは、カメラを使わず、音声や映像の記録も行わない騒音センサーである。音量と継続時間、接続デバイス数、赤外線による在室状況の検知から室内の状況を推定する。Airbnbのポリシーにより、センサーを設置する場合はリスティングページで情報の開示が行われる。
通知の基準は、目安として約75デシベルを超える音が10分以上続いた場合にホストへ通知する設定となっている。一瞬の大きな音では通知せず、一定水準の音が一定時間続いた場合にのみ通知するため、通常の滞在や会話で通知が届くことはないとしている。75デシベルは、日常生活の音と比べると電車などの車内や、航空機の機内などの水準にあたる。なお、センサーが捉えるのはリビングルームや玄関といった音の出やすい空間の音量であり、近隣への影響につながりうる兆候を早い段階で捉えるためのもので、許容される音量の基準を定めるものではない。
国内外での展開と今後の計画

ミニットは世界100以上の国と地域・3,000都市以上の宿泊施設で導入されている。Airbnbは2022年より開発元のMinut社(本社 : スウェーデン)と協業を実施し、世界60以上の国と地域でミニットを提供してきたが、日本国内で実証実験という形で検証を行うのは今回が初となる。
両社は今後、京都市内および他地域においても参加ホストを追加募集し、実証実験の規模を広げていく予定としている。実証実験を通じて得られた知見は、ホスト不在型の宿泊施設における責任あるホスティングのあり方を考える材料として、地域住民や関係者と広く共有していく方針だ。
関係者コメントと企業概要
mui Lab株式会社の代表取締役である大木和典氏は、「必要なのは、誰かを監視する仕組みではなく、問題が起きる前に気づける仕組みだと考えています」とコメントしている。また、Minut CEO兼共同創設者のNils Mattisson氏は、AirbnbおよびmuiLabと共に日本でこの取り組みを検証していく機会を得られたことを喜ばしく思っていると述べた。Airbnb Japan株式会社代表取締役の中川晋太郎氏は、「問題が起きてから対応するのではなく、起きる前に気づける仕組みが必要だと考えています」としている。
- mui Lab株式会社
- 本社:京都府京都市
- 代表取締役:大木和典
- URL:https://muilab.com/ja/
- 概要:「人と自然とテクノロジーの調和」を掲げる京都発のグローバルスタートアップ企業。天然木のタッチパネルディスプレイ「muiボード」の開発から始まり、カームテクノロジーを軸に暮らしを心地よくする体験を提供。2026年には宿泊施設向けIoTサービスの提供を開始し、その第一弾としてミニットの国内正規販売・サポートを担っている。

本記事はAirbnb Japan株式会社およびmui Lab株式会社の発表をもとに作成。騒音の目安については東京都環境局「生活騒音」(環境省「生活騒音の現状と今後の課題」より)、環境省「騒音の目安について」(全国環境研協議会 騒音小委員会)を参照。
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