博報堂とHakuhodo DY ONE、AI向け商品データ拡充策を提供開始
東京都港区に本社を置く株式会社博報堂(代表取締役社長:名倉健司)と、同じく東京都港区に本社を置く株式会社Hakuhodo DY ONE(代表取締役社長:北爪宏彰)は、AIエージェントが自律的に商品を理解・選択するための商品データのデータエンリッチメントソリューション「Data Enrichment for 商品インサイト」の提供を開始した。本ソリューションは、博報堂DYグループの横断的なAI専門家集団HCAI Professionalsの活動として開発された次世代コマース統合ソリューション「Agentic Commerce ONE™」の新たなラインナップとなる。

開発の背景と課題
生成AIやAIエージェントの進化に伴い、ユーザーが曖昧な意図や悩みをAIに伝え、AIが合致する商品を自律的に検索・提案し、購買代行までを行う「エージェンティックコマース」の時代が到来している。こうしたAIエージェントは従来のキーワード検索とは異なり、ユーザーの文脈(コンテキスト)を読み取って商品を探索する。

そのため、企業が保有する商品マスタがスペック(機能や仕様)に関する情報にとどまっている場合、AIの高度な文脈理解に応えきれず、推奨候補から外れてしまう課題が生じていた。
独自技術Logic Bridgeによる体験価値の構造化
「Data Enrichment for 商品インサイト」は、企業が持つ従来の商品マスタに関連情報を追加するなどして、AIエージェントが高度に解釈・マッチングできる状態にするデータエンリッチメントソリューションである。
生活者が求める体験価値を抽出し、商品のスペックとの間にある客観的因果関係を「Logic Bridge」として自動生成・構造化する特許出願中の独自技術を特徴としている。例えば洗濯機の「稼働音32dB・ヒートポンプ式(スペック)」というデータに対し、「ヒートポンプ式乾燥により、天候や時間帯を問わず衣類を傷めず短時間で乾燥まで仕上げられるため、忙しい夜の家事負担を大幅に軽減できる」というLogic Bridgeを生成してデータベース化し、商品マスタに格納する。これにより、ユーザーがAIに「共働きで夜中に洗濯したい」と相談した際、AIエージェントがその文脈を正確に捉え、自社商品を正しく推奨できるデータ構造を実現する。
生成・拡張されたデータの活用領域
本ソリューションで生成・拡張された商品データは、自社ECでの活用から外部AIプラットフォームとの連携まで、幅広い領域で活用可能とされている。
- 自社EC・WebサイトのAIO(AI検索最適化):ChatGPT、Geminiなど汎用LLMに対するAIOの一環としてのカタログ整備対策に活用
- ECモールにおけるAIO:Amazon Rufus(β)などのECプラットフォーム内LLMに対するAIOの一環としてのカタログ整備対策に活用
- データフィード連携の高度化:Google Merchant CenterやOpenAI Portalなどの外部サービスに対して、商品スペック情報だけでなく生活者の文脈に沿った商品の体験価値情報を提供し、AIOの一環としてデータフィード上のデータエンリッチメントに活用
- 自律購買プロトコル(UCP / ACP / MCPなど)連携へのデータ準備:将来的にAIエージェントがユーザーに代わって在庫確認から注文処理までを自動で行う時代(自律購買プロトコルの普及)を見据え、外部のAIエージェントが自社商品を探しに来た際、AIの意図を正確に汲み取り、的確な商品を提示するための商品データ基盤の準備に活用
Agentic Commerce ONE™について
「Agentic Commerce ONE™」は、生活者の代わりにAIが検索・比較・決済までを自律的に代行する時代を見据えた、博報堂DYグループによる次世代コマース領域の統合ソリューション群である。企業の戦略策定からブランド体験設計、AI時代に対応したデータ基盤の整備、実装・運用までをワンストップ(エンドツーエンド)で支援する。
本記事は株式会社博報堂および株式会社Hakuhodo DY ONEの発表をもとに作成。
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