経歴詐称問題で揺れるSES業界、エンジニア採用の実態とは?
SES企業の技術試験記載は1.9% リブランディングの独自調査
CATEGORY: テクノロジー
リブランディング株式会社は、SES企業が公式サイトや求人情報において技術力や採用・研修についてどのように説明しているかを独自調査し、結果を公開しました。対象候補564社のうち公式サイトの比較が可能だった414社を分析したところ、採用選考で「技術試験・技術面接」の記載が確認できたのは8社(1.9%)にとどまりました。経歴詐称への関心が集まるなか、技術力を強みとする企業における採用時の技術評価や入社後研修の説明実態を調べたものです。
採用選考における技術評価の公開記載は1.9%

公式サイトを比較できた414社のうち、採用選考で技術試験や技術面接に言及していたのは8社(1.9%)でした。内訳をみると、技術力や人材品質を主な訴求とする166社では2社(1.2%)、その他248社では6社(2.4%)となっています。
技術力をアピールする企業であっても、選考時にどのように技術を評価するかを公開ページから読み取れる例は限られていました。ただし、採用ページに記載がない場合でも実際には技術面接などを実施している可能性があり、2群の比率の差も技術評価の実施状況や効果の差を示すものではないとしています。
研修内容の説明は具体性に大きな差が見られず

研修内容や方法を具体的に公開していた企業の割合は、技術力訴求群で102/166社(61.4%)、その他の企業で157/248社(63.3%)でした。研修期間の記載については、技術力訴求群が53/166社(31.9%)、その他が72/248社(29.0%)となっています。
技術力訴求群の分類にはAIによる判定を使用しており、分類方法を変えると数値の大小が入れ替わる項目があるため、技術力訴求群のほうが説明が少ないと一般化することはできません。一方で、技術力の訴求が研修内容のより具体的な公開説明に一貫して結びついているとは確認できなかったとしています。
技術力を訴求する企業の約半数が抽象的な表現
技術力や人材の質を強みとする166社の公開文言を分析したところ、数値、実績、制度、具体名などを伴う訴求が少なくとも1つあった企業は85社(51.2%)でした。これに対し、抽象的な表現のみだった企業は81社(48.8%)を占めました。
また、組織認証の掲載は技術力訴求群で87/166社(52.4%)、その他で72/248社(29.0%)でした。会社の認証や案件実績は組織の管理体制や経験を示す材料であるものの、個々のエンジニアの経験や技術をどのように確認したかを直接示すものではないと分析されています。
技術力の根拠を伝える情報発信の重要性
調査結果を受け、リブランディング株式会社は、SES企業が技術力を競争力として打ち出す場合、技術力があると訴えるだけでなく、評価基準や育成方法を実際の運用に即して説明することが重要であるとの見解を示しています。
採用時に評価する技術領域や研修内容、習得度の確認方法、配属までの流れなどは判断材料になり得るとし、試験問題や機密情報を除く公開可能な範囲で、訴求する強みと裏付けとなる制度や取り組みを結びつけることが大切だとしています。
調査概要と会社概要
調査概要は以下の通りです。
- 調査主体:リブランディング株式会社
- 調査対象:SES事業を営むとみられる564社
- 主分析対象:公式サイトを比較できた414社(技術力・人材品質訴求群166社、その他248社)
- 調査方法:公式サイト・採用ページ等の公開テキストを取得し、技術力の訴求、研修、採用選考での技術評価などの記載を分類・集計
- データ取得日:2026年10月10~11日(元記事記載)
- 訴求群の分類:AIによる原文判定と再判定、多数決を用いた最終分類。人間による独立監査は未実施
- 集計単位:企業数(414社を分母とする項目と、166社・248社の群別項目)
- 関連する求人分析:エンジニア求人1,123件(411社)
- 注意点:取得時点の公開ページの記載状況を調べたもので、各社の実際の採用選考、研修、経歴確認の実施有無や質を判定したものではない
リブランディング株式会社の概要は以下の通りです。
- 会社名:リブランディング株式会社
- 代表者:代表取締役 菊地 将
- 所在地:〒107-0052 東京都港区赤坂5-2-33 IsaI AkasakA 19階
- 設立:2016年1月
- URL:https://rebranding.co.jp/
本記事はリブランディング株式会社の発表をもとに作成しました。
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