AIマネー大学、英レイヤード教授の幸福度論文の読書会を2026年10月に開催へ
東京都練馬区に本社を置くAIマネー大学株式会社は、クラリベイト引用栄誉賞に選出され、2026年ノーベル経済学賞の候補として注目されるリチャード・レイヤード(Richard Layard)教授の論文をテーマにした読書会を開催する。取り上げる論文は、2006年に『The Economic Journal』へ寄稿された「Happiness and Public Policy: A Challenge to the Profession(幸福と公共政策――経済学界への挑戦)」となる。講師は同社のコンサルタント兼学長を務める山中裕が担当し、2026年10月12日にオンラインで実施される。
幸福度と経済理論を問い直す論文の背景
取り上げる論文は、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)経済パフォーマンス研究センターのリチャード・レイヤード教授が英国王立経済学会の学会誌に寄稿した講演論文であり、「公共経済学の理論は根本的な改革を必要とする」という一文から始まる。欧米では過去50年間に購買力が大幅に伸びたにもかかわらず、調査で測った人々の幸福度はほとんど上がっていないという事実に対し、教授は標準的な経済理論では説明できないと指摘している。
そのうえで、他人の所得が自分の幸福を下げる「社会的比較」、所得の増加に慣れてしまう「適応」、そして広告などによって「好み」そのものが変わることという心理学の三つの知見を、費用便益分析の枠組みに取り込むことを提案している。所得の増加がそのまま生活の改善につながるわけではないとする視点は、売上や報酬の増加を尺度としがちな経営や投資の捉え方にも再考を促す内容となっている。
制度設計や成果主義に対する問題提起
同論文の特徴は、幸福度のデータから導かれる知見を、税制や報酬制度といった具体的な制度設計に結び付けている点にある。他人より高い所得を目指す競争が周囲の幸福を下げる外部性を生むため所得税にそれを是正する役割があり得ると論じるほか、成果主義の報酬(performance-related pay)について、明確な業績指標がある場合には有効でも同僚との順位づけに頼る場合には内発的な動機を弱め、職場の人間関係を緊張させるおそれがあると指摘する。
損失回避や適応に関する心理学の研究を引用しつつ、経済学の枠組み自体は正しいとしながら「何が人を幸福にするか」の説明を見直すべきだとする主張は、企業の人事制度の設計や投資先企業の評価にも示唆を与えるものとされている。
議論の主な論点と想定される対象者
読書会では、所得が増えても幸福が増えない理由や、社会的比較・適応という心理学の知見が政策評価をどう変えるかについて議論が行われる。あわせて、成果主義の報酬が組織の成果を高めるのか、従業員のウェルビーイングを企業価値や投資判断の尺度としてどう位置づけるかといった点が論点となる。
対象者としては、投資家、経営者、人事・組織開発・経営企画の担当者、ESG・サステナビリティ投資に携わる関係者、公共政策や行動経済学に関心のある層、経済学や心理学を学ぶ学生・大学院生が挙げられている。
開催概要と申込方法
本読書会の開催概要および申込方法は以下の通りとなっている。
- テーマ:『Happiness and Public Policy』(著:リチャード・レイヤード(Richard Layard))論文読書会
- シリーズ:2026年ノーベル経済学賞候補 論文読書会 クラリベイト引用栄誉賞編 第7回
- 開催日:2026年10月12日(12時開始ノーベル経済学賞発表まで)
- 開催形式:Zoomオンラインウェビナー開催
- 講師:山中裕(AIマネー大学株式会社 コンサルタント兼学長)
- 参加費:無料(事前登録制)
- 申込方法:aimoneyuniversity@aimu.info 宛てに、件名へ「『Happiness and Public Policy』論文読書会参加希望」と明記して申し込む

なお、論文の要旨は当日に日本語で解説されるため、未読の場合でも参加できるとしている。

本記事はAIマネー大学株式会社の発表をもとに作成。
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