Helm.aiが過去12か月間で7,000万ドル規模の商用契約締結を発表
フィジカルAI向け基盤モデルソフトウェアを開発するHelm.aiは、自動車メーカーやTier 1サプライヤー、産業自動化企業などとの間で、過去12か月間に計7,000万ドル(約110億円)規模の商用契約を締結したと発表した。同社は量産化に向けた自動車プログラムを生産開始に向けて進めており、営業損益の黒字化を見据えたフェーズに入っている。
商用契約の締結と事業実績
Helm.aiは過去12か月間で7,000万ドル(約110億円)規模の商用契約を締結した。提携パートナーは認識機能、フルスタック自動運転、自動データラベリング、生成シミュレーションの各分野に及んでいる。
実績としては、次世代車両アーキテクチャへの組み込みが進む生産開始を控えた量産前提の自動車開発プログラムや、露天掘り鉱山における重工業機械の認識機能など公道外(オフロード)における量産フェーズでの導入が挙げられる。同社は膨大なフリート運用費を抱える事業者モデルではなくソフトウェア企業の収益構造をとることで、営業損益分岐点(黒字化)への到達ルートを確立したとしている。
教師なし学習技術によるアプローチ
自動運転業界の主流であるアプローチでは、大規模フリートによるデータ収集や計算要件が高騰するモノリシックなエンドツーエンドモデル、高価な車載半導体などによりコストが膨らむ構造的な課題がある。これに対しHelm.aiの基盤モデルは、独自の教師なし学習手法「Deep Teaching™」を用いてトレーニングされ、物理世界そのものの構造を習得する。これにより環境の理解と行動の制御を切り離すことに成功した。
この手法により、従来と比べてごくわずかなデータ量で学習が可能となり、未体験の環境への適応や、実世界の物理システムが抱える計算制約内での実装を実現している。
多様な形態への展開と今後の見通し
Helm.aiの基盤モデルは物理世界の構造を学習するため、同じAIを乗用車、産業機械、ロボティクスプラットフォームなどの様々な形態に展開できる。ソフトウェアはレベル2+からレベル4の自動運転開発プログラム、重工業における量産フェーズの認識技術、ロボティクス開発を網羅しており、単一のモデル系統、学習インフラ、学習・検証スタック上で運用されている。
創業者 兼 CEOのヴラディスラフ・ヴォロニンスキー(Vladislav Voroninski)は、画期的に少ないデータ量と計算量で物理世界の構造を学習する基盤モデルを構築したとし、自動車分野で証明された経済性は他のあらゆる分野へ波及していくと述べている。同社は今年後半にさらなる発表を行う予定としている。
Helm.aiの概要
- 設立:2016年
- 本社:カリフォルニア州レッドウッドシティ
- 事業内容:フィジカルAI向けの基盤モデルおよびリアルタイム実装ソフトウェアの開発(ADAS、自動運転、ロボティクス向けフルスタックAIソフトウェア)
- 公式サイト:helm.ai
本記事はHelm.aiの発表をもとに作成されています。
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