689Cloud、医療情報やDICOM画像をメール送受信できるSecureMail-M提供開始
シンガポールに本社を置く689Cloud PTE Ltd.は、医療機関間で診療情報提供書やDICOM形式の医療画像データを安全かつ送受信できるクラウドサービス「SecureMail-M」の提供を開始しました。日常的に使われているGmailやMicrosoft Outlookから暗号化して送信できる仕組みで、医療機関同士の情報共有を円滑にすることを目指しています。専用ネットワークや専用端末を新たに導入することなく、既存のメールソフトとWebブラウザ環境で利用できる点が特徴です。
既存のメール環境から診療情報やDICOM画像を共有
医療機関同士の情報連携では、現在も診療情報提供書をFAXで送信したり、CTやMRIなどのDICOMデータをCD-ROMやDVDに書き出して患者が持参したりする運用が広く行われています。こうした運用には紛失リスクやディスク作成の業務負担、診察開始の遅れといった課題が存在していました。
SecureMail-Mは、企業向けデータ送信サービス「SecureMail」をベースに、DICOM医療画像への対応や国内データセンターの利用など医療機関向け機能を追加して開発されました。利用者はGmail(Chrome版)またはMicrosoft Outlookでメールを作成し、送信対象のファイルを選択すると国内クラウド環境に安全に格納され、閲覧リンクが自動挿入されます。受信者はメールアドレスとワンタイムPINによる認証を経て、Webブラウザ上で暗号化されたPDFファイルやDICOM画像データをプレビュー・受信できます。送信者が許可した場合はファイルのダウンロードやデータの返送も可能です。
多層的なセキュリティと「3省2ガイドライン」への対応
医療情報には患者の病歴や検査結果などの要配慮個人情報が含まれるため、多層的なセキュリティ機能が備わっています。通信時・保管時・閲覧時のデータ暗号化をはじめ、DRM(Digital Rights Management)による閲覧制御、スクリーンショット抑制機能、プレビュー時のウォーターマーク、送信後の強制アクセス停止機能などを実装しています。誤送信が発生した場合でも管理画面からアクセス停止が可能です。
また、医療情報を取り扱うシステム・サービスに求められる「3省2ガイドライン」の各要件に対応しています。なお、この対応は同社による各要件への対応を示すもので、第三者機関による認証を意味するものではないとしています。
埼玉医科大学国際医療センターでの先行導入と今後の展望
一般提供に先立ち、埼玉医科大学国際医療センターへ先行導入されています。患者の来院前に検査画像や情報を共有できるため、事前の情報確認による診療の迅速化が見込まれています。埼玉医科大学 専務理事/埼玉医科大学国際医療センター 名誉病院長の小山 勇 氏は「最大のメリットは、スピードと品質の向上です」とコメントしています。
同社は今後も現場の意見を反映しながら機能を拡充し、国内100医療機関への導入を目指す方針です。
SecureMail-Mの仕様
- 対応メールソフトウェア: Gmail(Chrome版)、Microsoft Outlook
- 対応ファイル形式: PDF、Word(docx)、Excel(xlsx)、PowerPoint(pptx)
- 対応画像データ: DICOM画像データ
- 内蔵ビュワー: 暗号化PDF、DICOM
- セキュリティ機能: 受信者多要素認証、ファイル暗号化(送信時・保管時・閲覧時)、PDFファイルDRM保護、PDFプレビューウオーターマーク、ダウンロードPDF強制閲覧停止、閲覧期限設定
- 提供形態: SaaS、サブスクリプション契約
- 価格: オープン
- サービスホームページ: https://689cloud.com/ja/securemail-m
本記事は689Cloud PTE Ltd.の発表をもとに作成されています。
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