清水建設とGreen Carbon、海水中CO2直接回収実証が東京都の事業に採択
Green Carbon株式会社は、清水建設株式会社が代表企業として提案した、海水中からCO₂を直接回収するDirect Ocean Capture(DOC)の社会実装プロジェクトが、東京都の推進する「東京ベイeSGプロジェクト」の令和8年度Tokyo Bay Innovation Field(プロジェクトサポート型)に採択されたことを公表しました。
本事業は、海水を介して大気中のCO₂を回収するDOC技術を東京ベイエリアで実証し、回収したCO₂の測定・報告・検証(MRV)からカーボンクレジット化までを一体で設計する取り組みです。清水建設が持つ設計・施工・海洋土木の知見と、Green Carbonが培ってきたカーボンクレジットの創出・登録・販売実績を組み合わせ、社会実装と事業化モデルの確立を目指します。
海水からCO₂を直接回収する「DOC」技術と実証の背景
カーボンニュートラルの実現に向け、排出削減が困難な残余排出への対応として、大気中のCO₂を除去するCarbon Dioxide Removal(CDR)の社会実装が重要視されています。その選択肢の一つが、海水中に溶け込んだCO₂を直接回収するDOCです。
海洋は大気と継続的にCO₂を交換しているため、海水中のCO₂濃度を低下させると大気中のCO₂が再び海洋へ取り込まれると期待されています。DOCの大規模な社会実装には、設備の運転コストに加え、回収したCO₂の価値化や利用といった出口の確立が課題となっています。
今回のプロジェクトでは、Green Carbon、清水建設、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)の3者が共同で取り組みます。海水からのCO₂回収技術のみならず、設備の低コスト運転法、回収CO₂量の正確な測定・検証の仕組み、回収したCO₂を建設現場などで活用する方法までの一連の流れを実証します。
東京都の「東京ベイeSGプロジェクト」は、持続可能な未来の都市モデル構築を目指し、先端技術の社会実装を支援する「Tokyo Bay Innovation Field」を展開しています。
プロジェクトサポート型では、実証フィールドの提供に加え、1件あたり1か年度で上限8,000万円のプロジェクト経費支援が行われます。
本実証の概要は以下の通りです。
- プログラム名:東京ベイeSGプロジェクト「Tokyo Bay Innovation Field(プロジェクトサポート型)」
- 採択分野:代表:清水建設株式会社、SU:Green Carbon株式会社
- 実証場所:【中央防波堤エリア/周辺ベイエリア】
- 実証期間:令和8年度~令和10年度末(予定)
各事業者の役割分担
本プロジェクトでは、東京湾において国内初の実海域DOC実証を行い、運転コストの低減、クレジット化基盤の構築、回収CO₂の産業ガス代替を検証します。参画する各組織の役割は次の通りです。
- 清水建設株式会社:プロジェクトの代表事業者として、DOC技術の実証および全体の推進を担当
- Green Carbon株式会社:カーボンクレジット創出を見据えたMRV基盤の構築および制度設計を中心に担当
- 国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC):海洋研究の知見を活かした実海域実証への参画
今後の展望
Green Carbonはこれまで水田やバイオ炭、マングローブ植林、森林保全など自然由来のカーボンクレジット創出に取り組んできましたが、本事業を通じて海洋を起点とした炭素除去領域へと拡大します。令和8年度から令和10年度末までの実証期間を通じ、DOCによるCO₂除去量の適切な測定・評価と将来的なカーボンクレジット化の仕組みづくりを進め、継続的な社会実装につながるモデルの構築を目指す方針です。
Green Carbon株式会社の概要
- 代表者:代表取締役 大北 潤
- 所在地:東京都千代田区麹町2-3-2 半蔵門PREX North 9F
- 設立:2019年12月 12日
- 事業内容:カーボンクレジット創出販売事業、農業関連事業、環境関連事業、その他、関連する事業及びESGコンサルティング事業
- URL:https://green-carbon.co.jp/
本記事はGreen Carbon株式会社の発表をもとに作成されています。
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