ロールス・ロイス、100台限定モデルで累計350週間のテスト実施へ
ロールス・ロイス・モーター・カーズは2026年9月21日、100台限定で製作されるコーチビルド・コレクション「プロジェクト・ナイチンゲール」において、累計350週間にわたるテストプログラムへ移行したことを発表しました。2026年4月に発表された同モデルは、完全なデザインの自由度と完全電動パワートレインを融合した車両です。ブランドの耐久試験の伝統を受け継ぎ、南ヨーロッパを皮切りに世界各地の過酷な環境で徹底的な検証が進められます。
累計350週間に及ぶ世界規模の検証プログラム
エンジニアたちは、顧客が実際に運転する可能性のあるあらゆる走行環境を対象として、累計350週間に及ぶ検証プログラムを実施します。プロトタイプ車両は、地中海沿岸の景勝ロードから北極圏、アラビア半島の砂漠地帯まで世界各地を走行し、極度の気温環境や標高2,750mに達する条件下で性能検証に臨みます。


テストは南ヨーロッパから開始されます。同プロジェクトの名称は、フランス語でナイチンゲール(夜鳴き鳥)を意味する「ル・ロシニョール(Le Rossignol)」に由来し、これはヘンリー・ロイスがフランスのリヴィエラに構えた冬季の邸宅の近くに建設した拠点の名称でした。20世紀初頭にエンジニアたちが同拠点やシャトールーの試験施設を基地として速度性能や耐久性を検証した伝統を受け継ぎ、厳格な開発基準が適用されています。
ロールス・ロイス・モーター・カーズの最高経営責任者であるクリス・ブラウンリッジ氏は、同プロジェクトについて、1920年代にヘンリー・ロイス卿が実験車「EX」シリーズの開発を通じて追求した大胆な精神を受け継ぐものとしたうえで、構想と同じレベルの徹底した厳格さをもってテストプログラムが進められていると説明しています。

1,430時間以上の空力解析と高速試験施設での実証
公道でのテストプログラムは、約3年前に始まった開発プロセスの新たな段階にあたります。静的プロトタイプはすでに、高度なデジタル・シミュレーションや風洞試験を含む1,430時間以上の空力解析を完了しています。
今後は専用の高速試験施設において、最高速度155mphに達する条件下での走行試験や、風切り音を極限まで抑制するための検証が実施されます。また、車内への空気の巻き込みを防ぐ専用設計の電動ウインド・ディフレクターの開発も進められており、さまざまな速度域での検証を通じて車内の乱気流低減や快適な温かさの維持が図られます。
独自の吸音ルーフ評価と15,000回のピアノ・ブート開閉試験
カシミア、ファブリック、高性能複合素材を組み合わせた独自の吸音素材を採用したルーフは、生地の性能や開閉機構の耐久性、最高80℃に達する高温環境下での性能評価を含む10種類に及ぶ試験を受けます。
さらに、ロールス・ロイス史上初となる片持ち式で横方向に開く「ピアノ・ブート(Piano Boot)」は、最大15,000回の開閉試験が実施されます。これにより、繰り返し使用された後も優雅さと軽やかな操作性が維持されることを実証する計画です。
- 本拠地:英国ウエスト・サセックス州グッドウッド(ホーム・オブ・ロールス・ロイス)
- 従業員数:2,500名以上
- 経済貢献:London School of Economics & Political Scienceの独自調査によると、2003年にグッドウッドでの生産を開始して以来、英国経済に40億ポンド以上を貢献し、毎年5億ポンド以上の経済価値を創出
- 企業形態:BMWグループの完全子会社(航空機用エンジン等を製造するROLLS-ROYCE PLCとは別会社)
本記事はロールス・ロイス・モーター・カーズの発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



