アイ・キャンなど3社、周防大島町でテレビを活用した広報配信の実証へ
株式会社アイ・キャン、株式会社グローバルメディアラボ、AJCC株式会社の3社は、山口県が実施するスタートアップ協働事業「シビックテック チャレンジ YAMAGUCHI」において、周防大島町の課題テーマ「自治会が動けなくなる前に。広報を届け続けるための仕組みを作りたい!」に対する提案が採択されたことを発表した。応募63社72提案の中から採択された8社のうちの1件で、2026年9月2日に発表された。本取り組みでは、テレビを活用して高齢者にも行政情報や防災情報を届ける仕組みの構築を目指す。
高齢化に伴う広報紙配布網の維持が課題に
高齢化率が55%を超える周防大島町では、月1回発行される広報紙を全約7,400世帯へ届けるため、270の自治会・1,249の班の班長が配布作業を担ってきた。しかし、班長自身の高齢化が進んでおり、将来的に配布が難しくなる自治体が生じる懸念が高まっている。
また、町のLINE(スマホ役場)登録者は約4,100人と人口の3分の1にとどまり、プッシュ通知も選別された情報に限られているため、スマートフォン操作に不慣れな高齢住民への情報伝達が課題となっていた。さらに、町職員が月1回行う仕分けと島一周約100kmの配送に丸1日を要するなど、業務負担の大きさも浮き彫りになっていた。






実証の主体となるアイ・キャンは、岩国市、和木町、周防大島町でケーブルテレビ事業を展開している。本提案では、AJCC株式会社が全国のケーブルテレビ事業者向けに提供するAndroid TV搭載デバイス「ケーブルIPスティック」と、株式会社グローバルメディアラボが開発・提供する周防大島町専用の情報配信システムを組み合わせて活用する。
住民はテレビに接続したスティック型デバイスを通じ、普段使用しているリモコン操作(上下左右・決定・戻る)だけで周防大島町広報「広報すおう大島」の誌面表示や拡大表示を行える。配信情報は町が公式サイトやYouTubeなどで公開している情報と自動連動するため、職員に新たな追加作業は生じない。また、紙の配布と並行しながら、配布が難しくなった地区からテレビ配信で補完する運用を想定している。
画面上には、広報紙や回覧板のほか、Web版ハザードマップ(土砂災害・洪水・津波・高潮)、川の防災情報(河川カメラ・水位・雨量)、ごみ収集カレンダー(地区別)、休日在宅当番医などの生活情報や町公式動画など、計16種のコンテンツが集約される。
2026年度内に特定自治会で効果を検証

実証実験は2026年度内に周防大島町内の特定自治会を対象として実施され、複数地区での並行実証も検討されている。検証にあたっては、地域おこし協力隊のDX推進員と連携して住民説明会や現地サポートを行う。
検証項目としては、高齢者を中心とした住民がリモコン操作で迷わず情報にたどり着けるかという使いやすさのほか、班長の配布負担軽減度、職員の仕分け・配送業務の削減効果、スマートフォンを持たない世帯などへの情報到達率が設定されている。
会社概要
- 株式会社アイ・キャン
- 所在地:〒740-0022 山口県岩国市山手町一丁目17-3
- 代表者:代表取締役社長 松森 洋隆
- 設立:1985年3月28日
- 資本金:1億円
- 事業内容:有線テレビジョン放送事業、電気通信事業、小売電気事業ほか
- サービスエリア:岩国市、和木町、周防大島町
- URL:https://www.icn-tv.ne.jp/
- 株式会社グローバルメディアラボ
- 所在地:〒101-0025 東京都千代田区神田佐久間町1-14 第2東ビル807
- 代表者:代表取締役 徳永 慶一郎
- 設立:2025年4月
- 事業内容:コネクテッドテレビ(Android TV/ケーブルIPスティック)向けアプリの開発・提供、高齢者向け健康サービスの提供、ケーブルテレビ事業者向けコンテンツ・ソリューションの提供
- URL:https://globalmedialab.tokyo/
- AJCC株式会社
- 所在地:〒101-0003 東京都千代田区一ツ橋2丁目1番1号 如水会ビル
- 代表者:代表取締役社長 有泉 賢
- 設立:1987年6月15日
- 資本金:4億円
- 事業内容:ケーブルテレビ関連機器(端末、設備等)のリース、並びに関連する諸業務/ケーブルIPスティックの提供
- URL:https://www.ajcc.co.jp/
本記事は株式会社アイ・キャン、株式会社グローバルメディアラボ、AJCC株式会社の発表をもとに作成。
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