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災害支援でのAI活用 日赤調査で87.1%が役立つとするも人中心の支援を重視

東京都港区に本社を置く日本赤十字社(社長:清家篤)は、「災害支援でのAI活用に関する実態・意識調査」の結果を発表しました。全国の男女1440人を対象に実施した調査では、87.1%が災害支援におけるAI活用について「役立つ」と回答した一方、提供される情報の全面的な信頼には慎重な姿勢が浮き彫りとなりました。支援の現場においては、AIに依存するのではなく「人を中心に、AIが支援」する役割分担を求める声が多数を占めています。

9割近くが有用性を認める一方「部分的に信頼」が最多

災害支援においてAIが役立つと思うか尋ねたところ、「非常に役立つと思う」が7.8%、「役立つと思う」が26.7%、「部分的に役立つと思う」が52.6%となり、合計で87.1%が有用性を認めました。

一方で、災害発生時にAIが提供する情報の信頼度については、「非常に信頼する」(5.3%)、「信頼する」(16.7%)に対し、「部分的に信頼する」が62.4%と最も多い結果となりました(合計84.3%が「信頼する」と回答)。

年代別にみると、AIが役立つと回答した割合(「非常に役立つ」「役立つ」「部分的に役立つ」の合計)は60代が92.9%で最も高く、50代が90.0%と続いたのに対し、30代は78.8%と最も低い数値となりました。また、30代において「まったく信頼しない」と回答した割合は、50代・60代のおよそ2倍に達しています。

AI活用への最大の不安は「誤情報」の提供

災害時のAI活用について不安に思うことでは、「AIが誤った情報を提供する可能性がある」が50.9%と半数以上を占めて最多となりました。

次いで「AIの回答をどこまで信頼してよいか分からない」が41.1%、「情報の出典や根拠が分かりにくい」が29.0%となり、AIが提供する情報の正確性や信頼性、根拠の透明性に対する懸念が示されています。

心理的ケアや医療相談では人による対応を重視

災害支援における人とAIの望ましい役割分担については、調査した10項目すべてにおいて「人を中心に、AIが支援」とする回答がおおむね50%を占めて最多となりました。「AIのみで対応」とする回答はいずれの項目でも5%未満にとどまっています。

また、「AIは活用すべきではない」との回答は「心理的ケア・相談」で28.3%と最も高く、次いで「医療・健康相談」が27.6%、「要配慮者へのサポート」が26.7%となりました。コミュニケーションや個別の状況判断が求められる分野では、人による対応を重視する傾向がみられます。

日本赤十字社救護・福祉部救護課長の土居正明氏は、調査結果を受け、どんなにAIの活用が進んでも人対人の支援はなくならないとした上で、AIで補完できるところは活用しつつ、被災者一人一人に寄り添う活動に取り組んでいく旨を示しています。

調査概要

  • 調査名:災害支援でのAI活用に関する実態・意識調査
  • 調査対象:全国に居住する男女1440人(10~60代の男女各720人)
  • 調査方法:ネットリサーチ
  • 調査機関:株式会社ネオマーケティング(調査委託)
  • 調査期間:2026年7月

※本調査は「令和8年熊本地震」の発生前に実施したものであり、同地震を受けた回答ではありません。

本記事は日本赤十字社の発表をもとに作成しています。

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