京進、Difyを活用した対人サービス支援技術を開発し特許を出願
株式会社京進は、AI開発プラットフォーム「Dify」を活用した面談データの実運用を通じて、サービス提供者の「声かけ」と、生徒・利用者の「行動変容」、そして「成果」との相関を解析する独自の対人サービス支援技術を開発し、特許を出願しました。教育や保育、介護などの現場を持つ事業会社のデータを生かした取り組みであり、2026年4月に開始した株式会社LangGeniusとの協業を経て実現したものです。同社はこの出願により、グループのAI戦略を実用に向けて次の段階へと進めます。

声かけと成果の相関を可視化する技術概要
出願された技術(出願番号:特願2026-219495)は、面談などの対話データ、宿題の提出状況や学習端末の利用状況といった行動データ、テスト結果や合否、ADL・QOLの評価などの成果データを生徒・利用者ごとに結びつけて分析する仕組みです。「成果と相関の高い行動」と「その行動と相関の高い声かけ」を対応づけたデータベースを構築し、日々の面談や行動の記録を評価・フィードバックします。
主な活用場面としては、職員の声かけを評価してお手本を提示する「人材育成」、意欲や行動の変化を保護者や家族に伝える「顧客への成長レポート」、将来の成果を予測して次の面談テーマを示す「成果の予測と次の一手の提示」の3点が挙げられています。経験と勘に頼ってきた声かけをデータで捉え、学習塾だけでなく語学関連事業や保育、介護事業など対話で価値を届ける対人サービス全般への適用を目指しています。
開発の背景とDify提供元との協業経緯
京進では、成績などの「見える学力」だけでなく、意欲や学習行動といった「見えない学力」を重視してきました。声かけが直接テストの点数などに現れるのではなく、意欲向上や行動変化を経て成果につながるという段階を踏むため、これらのプロセスをデータで捉えるために技術開発が進められました。
2026年4月に「Dify」の開発元である株式会社LangGeniusとの協業を開始し、「Dify Enterprise」をAI活用基盤として導入しました。2026年9月には「IF Con Tokyo 2026」にて、面談音声を自動で文字起こし・要約・記録するアプリの運用事例を発表しています。PoC期間中の面談での利用実績は281件となり、全社展開時の業務削減効果は年間約5,600時間と試算されました。日常的に音声データが蓄積される環境が整ったことを受け、2026年10月5日に特許出願に至りました。
2027年度中の実装開始と今後の展開
京進は、2027年度中に学習塾事業で本技術の実装を開始し、その後、語学関連事業や介護・保育事業へと順次展開していく予定です。将来的には、同様の課題を持つ社外の教育・福祉事業者へのサービス提供も視野に入れています。
株式会社京進代表取締役社長の立木康之氏は、「AIを使うこと自体が目的ではありません。私たちが50年にわたって現場で大切にしてきた『ひとりひとりを大切にする』という行動規範を、データの力でより確かなものにしたいと思います」とコメントしています。また、株式会社LangGenius日本法人副社長の田口太一氏は、実運用の中から独自技術を生み出した点について、Difyが目指す誰もがAIを活用できる世界を体現する事例である旨を述べています。
関連組織の概要
- 特許出願概要
- 発明の名称:対人サービス支援プログラム、対人サービス支援装置、および対人サービス支援システム
- 出願番号:特願2026-219495
- 出願日:2026年10月5日
- 出願人:株式会社京進

- 株式会社京進
- 代表者:代表取締役社長 立木康之
- 本社:京都市下京区
- 設立:1981年(創業1975年)
- 拠点数:国内外497拠点(連結従業員数:2,195名 / 2026年2月末現在)
- 事業内容:集合学習塾・個別指導・英会話・日本語教育、保育、介護、フードサービス、キャリア支援
- 公式HP:https://group.kyoshin.co.jp/
- 株式会社LangGenius
- 代表者:代表取締役社長 張路宇
- 本社:東京都中央区日本橋3丁目6番2号 日本橋フロント1階
- 設立:2025年2月
- 事業内容:AIツール開発プラットフォーム「Dify」の開発・提供
- URL:https://langgenius.co.jp/

本記事は株式会社京進の発表をもとに作成しました。

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