ロート製薬、日本酒発酵技術によるフィトエクソソーム研究をIFSCCで発表
ロート製薬株式会社(本社:大阪市、社長:瀬木英俊)は、2026年9月28日~10月1日にオーストラリアのパースで開催された「第36回 国際化粧品技術者会連盟(The International Federation of Societies of Cosmetic Chemists:IFSCC)世界大会」において、日本酒の発酵技術を活用したフィトエクソソームに関する研究成果をポスター発表しました。
日本酒の発酵技術に着目したエクソソーム研究
近年の老化研究において、細胞間コミュニケーションの媒介物質としてエクソソームが注目を集めています。一方で動物由来のエクソソームには安全性、安定性、品質管理、工業化といった課題があり、植物や微生物由来のエクソソーム様ナノベシクル(フィトエクソソーム)の活用が期待されています。
今回の発表タイトルは「Scalable Production of Sake-Derived Exosomes“Learning from Ancient Japanese Fermentation Wisdom to Develop an Efficient Bioactive Exosome Production Platform”」(日本古来の発酵の知恵を活かし、生理活性を有する日本酒由来エクソソーム様ナノベシクルの安定的な生産を目指す)です。
米発酵物由来フィトエクソソーム(SELN)の有用性を確認
本研究ではこれらの課題解決のため、日本酒の発酵技術に着目した結果、米発酵物由来フィトエクソソーム(SELN)を効率的に開発することに成功しました。
SELNが細胞において保湿因子の発現上昇や創傷治癒効果を示すことを確認したほか、ヒトの臨床試験においても皮膚の角層水分量や天然保湿因子NMFの構成成分であるアミノ酸量を増加させることを確認したとしています。本技術の活用により、次世代の機能性エクソソームの安定的かつ大規模な生産を可能にする基盤技術開発が期待されています。
共同研究の発表者

当日は小谷莉子氏が発表を行いました。発表者および所属は以下の通りです。
- 小谷莉子(ロート製薬株式会社)
- 廣瀬望(ロート製薬株式会社)
- 木村駿(ロート製薬株式会社)
- 落谷孝広(学校法人東京医科大学総合研究所未来医療研究センター分子細胞治療研究部門)
- 植月聡也(株式会社獺祭)
- 林裕也(ロート製薬株式会社)
- 末延則子(ロート製薬株式会社)
IFSCC世界大会について
IFSCC(The International Federation of Societies of Cosmetic Chemists:国際化粧品技術者会連盟)は、化粧品科学・技術の発展と国際的な交流を目的として1959年に設立された国際組織です。世界各国の化粧品研究者や技術者が一堂に会する世界大会(Congress)は、最新の研究成果を発表・議論する場であり、化粧品科学の発展を牽引する世界最大級の国際学術大会として位置づけられています。
本記事はロート製薬株式会社の発表をもとに作成しました。
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