QobuzがAI生成楽曲を識別するタグを表示開始 おすすめ機能からの自動除外も
高音質音楽プラットフォームのQobuzは、音楽業界でAI生成コンテンツが急速に拡大するなか、AIによって生成されたと特定された楽曲を識別するためのタグをアプリ上で表示開始したと発表しました。
透明性をもって情報を提供することで、ユーザーが自分が聴いている音楽をより簡単に識別できるようにします。人の手による選曲を大切にしている同プラットフォームでは、AI生成コンテンツがおすすめから自動的に除外される仕組みとなっています。
人の手による選曲を重視し透明性を確保
Qobuzは音楽を人間の創作と選択によるものと位置づけており、編集チームの目利きによるキュレーションやプレイリスト、フィーチャーコンテンツを展開しています。
Qobuzの副CEO(Directeur Général Délégué)であるジョルジュ・フォルネ(Georges Fornay)は、「今日の課題は、単にAI生成音楽を検出することにとどまらず、リスナーがそれを明確に識別できるようにすることです。Qobuzの代名詞であるこの透明性には、一つの強い信念が込められています。それは『音楽の発見は、常に人間の選択によって導かれるべきである』ということです。誰もが自分が何を聴いているのかを知り、納得した上で選択できるべきなのです」と述べています。
公表されたAI生成楽曲に関するデータ
Qobuzはあわせて、プラットフォーム内におけるAI生成楽曲に関するデータを公開しました。人の手によるキュレーションを軸にしたアプローチにより、AI生成コンテンツはディスカバリー機能の対象外とされています。
- 60%:AI特定楽曲の再生数のうち、不正対策システムにより不正とみなされ、権利者への収益分配対象から除外されている割合。
- AIによって特定された、再生履歴のないアルバムの3分の1以上(400万曲に相当)が、検索エンジンから削除されました。
- 0.38%:Qobuzにおける全再生数のうち、現在AI生成と特定された楽曲が占める割合。
不正対策とAI基本方針の更新
不正行為が検出された場合、該当するストリーミング再生はレポートおよびロイヤリティ支払いから除外され、関連コンテンツはカタログから削除されます。
自社で設計・開発した新しい識別の仕組みは、Qobuzが2026年2月に公開し、今回の進展を反映して更新した「AI基本方針(AI Transparency Charter)」で掲げたコミットメントをさらに発展させるものとしています。本方針は、業界の技術的・規制的な変化に応じて今後も更新される予定です。
ジョルジュ・フォルネは、AI生成音楽の識別は第一歩に過ぎず、音楽業界全体が透明性と不正対策に関する共通基準に向かって進む必要があるとした上で、解決策は集団的なものでなければならないと指摘しています。
Qobuzについて
2007年に創業したQobuzは、独立資本による高音質音楽プラットフォームです。
- 公式サイト:https://www.qobuz.com/
- 展開地域:ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、ラテンアメリカ、そして日本を含む26か国
- 提供音源:1億曲以上のロスレス音源(CD品質、ハイレゾ音源〈24bit/最大132kHz〉、DXD、DSD)
- 実績・認証:2025年に業界で初めて「1再生あたりの平均支払額」を公開(US$0.01873)し、第三者による正式な検証を経て市場最高額であることを発表。日本オーディオ協会(JAS)より「Hi-Res Audio」認証を取得
本記事はQobuzの発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



