ロート製薬の皮膚老化研究、IFSCC世界大会の口頭発表基礎部門Top10に選出
大阪市に本社を置くロート製薬株式会社(社長:瀬木英俊)は、オーストラリアのパースで開催された「第36回 国際化粧品技術者会連盟(The International Federation of Societies of Cosmetic Chemists:IFSCC)世界大会」において、皮膚の「柔らかさ」が老化細胞の状態を制御する研究成果を口頭発表しました。この発表は、口頭発表 基礎部門においてTop10に選出されました。
皮膚の柔らかい環境が老化細胞の状態を改善
加齢に伴って皮膚は硬くなり構造が変化するほか、肌の健全な状態に影響を与える老化細胞が蓄積することが知られています。これまでは老化細胞そのものに着目した研究が多く、老化細胞が置かれている周囲の環境が細胞の状態に与える影響については十分に分かっていませんでした。
今回の研究では、皮膚の老化細胞が周囲の環境によって状態を変化させることを発見しました。特に、柔らかい環境に置くことで老化細胞の生物学的年齢が低下し、老化に関連する細胞状態が改善することを確認しています。
柔らかい環境を模倣する化粧品素材の組み合わせを発見
同社らはさらに、この「柔らかい環境」のシグナルを模倣する化粧品素材として、ドクダミエキスと藻類由来フィトエクソソームの組み合わせを見出しました。
これらの成果を踏まえ、老化細胞を単に取り除くのではなく、細胞を取り巻く環境を整えることで老化細胞の状態をより健全な方向へ導くという新たなエイジングケアの考え方を提案しています。
産学連携による研究体制と発表概要
本研究は、大学機関との共同研究として進められました。発表者および所属は以下の通りです。
- 羽賀 雅俊(ロート製薬株式会社/当日発表者)
- 竹内 宏彰(ロート製薬株式会社)
- 黒木 未知瑠(ロート製薬株式会社)
- 佐久間 淳(京都工芸繊維大学 繊維学系)
- 岡田 眞里子(大阪大学 蛋白質研究所)
- 末延 則子(ロート製薬株式会社)

発表タイトルは「The Softer the Better: “A Soft Environment Surrounding Senescent Cells can Reversibly Rejuvenate Dermal Fibroblasts”」(老化細胞を取り巻く柔らかい環境は、真皮線維芽細胞を可逆的に若返らせる)です。
IFSCC世界大会について
IFSCC(The International Federation of Societies of Cosmetic Chemists:国際化粧品技術者会連盟)は、化粧品科学・技術の発展と国際的な交流を目的として1959年に設立された国際組織です。世界各国の化粧品研究者・技術者等で構成されています。
世界大会(Congress)は世界各国の研究者や技術者が集まり最新の成果を発表・議論する場で、2026年9月28日~10月1日にオーストラリアのパースで開催されました。
本記事はロート製薬株式会社の発表をもとに作成されています。
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