日本メナード化粧品、幹細胞の増殖を促す3種のジグリセリドを発見
日本メナード化粧品株式会社は、幹細胞を増やすことで生体組織の再生能力を高める成分の研究において、特に高い幹細胞増殖効果をもつ3種のジグリセリドを発見した。

これらの成分は表皮幹細胞だけでなく、真皮幹細胞、神経幹細胞、造血幹細胞など、さまざまな幹細胞の増殖を促すことが確認された。肌から身体までの幅広いエイジングケアへの応用が期待されている。
高い増殖効果をもつ3種のジグリセリドを特定
幹細胞は新しい細胞を生み出すことで組織の機能を維持するが、加齢に伴い幹細胞自体の増殖能力が低下することが知られている。同社はこれまでに、セイヨウミザクラの種子の抽出物に含まれる脂質の一種であるジグリセリドに、表皮幹細胞を増やす効果を見出していた。
今回の研究では、ジグリセリド(グリセリンに2つの脂肪酸が結合した脂質の総称)の中から幹細胞を増やす効果が高いものを特定するため、表皮幹細胞に対する効果を検証した。その結果、以下の3種のジグリセリドに特に高い幹細胞の増殖促進効果があることを突き止めた。
- 1-Palmitin-2-Linolein
- 1-Palmitin-3-Linolein
- 1,3-Diolein
表皮幹細胞におけるEGFRシグナルの活性化を確認

増殖促進のメカニズムを解明するため、表皮幹細胞にジグリセリドを添加して遺伝子発現の変化を網羅的に解析した。その結果、特定された3種のジグリセリドはいずれも、表皮細胞などの細胞増殖調節を担う主要な経路である「EGFRシグナル」に関連する遺伝子の発現を高めることが明らかになった。
さらに、EGFRシグナルの阻害剤をジグリセリドと同時に幹細胞へ添加したところ、増殖促進効果が認められなくなった。これにより、3種のジグリセリドは表皮幹細胞のEGFRシグナルを介して増殖を促進することが示唆された。


真皮や神経など多様な幹細胞への効果と学会発表
3種のジグリセリドについて他の幹細胞に対する効果を検証したところ、皮膚の弾力に関わる真皮幹細胞、脳機能に関わる神経幹細胞、免疫細胞や赤血球などの血液細胞を供給する造血幹細胞においても増殖を促進させることが判明した。同社は、さまざまな組織の幹細胞に働きかける新たな成分として、幅広いエイジングケアへの応用が期待されるとしている。

なお、本研究成果の一部は、2026年9月18日から19日にかけて東京で開催された第35回日本脂質栄養学会にて発表された。

本記事は日本メナード化粧品株式会社の発表をもとに作成。

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