窓口業務の約半数がカスハラ経験、原因最多は企業のたらい回し リンクが実態調査
クラウド型コールセンターシステムなどを手がける株式会社リンクは、問い合わせ窓口業務に従事する男女560名を対象に実施した「問い合わせ窓口業務におけるカスタマーハラスメント実態調査」の結果を公開しました。調査によると、過去1年間でカスタマーハラスメント(カスハラ)に該当すると感じた行為を受けた人は全体の47.0%に上り、20代では75.0%に達しています。2026年10月1日(木)からの改正労働施策総合推進法の施行を控え、現場における被害の実態や発生要因、組織的対策の現状が浮き彫りとなりました。
窓口担当者の約半数がカスハラを経験 年代による判断基準の差も
過去1年間でカスハラに該当する行為を受けたと回答した人は全体で47.0%となり、年代別では20代が75.0%と突出して高い結果となりました。年代が上がるにつれて割合は低下し、30代: 58.2%、40代: 43.5%、50代: 33.6%、60代以上: 23.4%となっています。
この背景には、カスハラとみなす基準のばらつきが存在しています。「バカ・無能などの暴言・人格否定をされる」ケースについて「カスハラだと思う」と回答した割合は、40代(87.0%)や50代(84.5%)に対し、20代は50.9%にとどまりました。また、社内対応については、マニュアルがあり周知されている割合は22.3%にとどまり、「ルールはあるが、現場の判断で対応せざるを得ない(29.3%)」と「決まったルールはなく、その場の判断に任されている(29.1%)」を合わせた58.4%が明確な対策のないまま対応にあたっている状況です。
カスハラを受けたことによる影響としては、「仕事に対する意欲の低下(55.6%)」が最多となり、続いて「出勤に対する不安・憂鬱感(38.5%)」「対応することへの恐怖(32.7%)」が挙げられました。さらに、50代では18.9%が「退職・転職を検討・実行した」と回答しています。
こうした精神的負担が生じている一方、対応後の上司や組織からのフォロー体制について「満足している」と回答した人は29.6%にとどまりました。多くの従業員が十分なケアを受けられないまま業務にあたっている実態が示されています。


発生要因の最多は企業のたらい回し 発生チャネルは電話が中心



顧客がカスハラに至った要因や背景について尋ねたところ、顧客側の特権意識(36.2%)や孤独感・承認欲求(33.1%)を上回り、「企業のたらい回し・過度な待機時間(47.1%)」が最多となりました。企業側の対応プロセスの不備が顧客のフラストレーションを高めている可能性が考えられます。


また、カスハラが発生したチャネルは「電話(61.5%)」が最も多く、次いで「対面(56.0%)」となりました。リアルタイムな音声や対面でのやり取りが発生する場面において、迅速な対応への期待に応えられないことが引き金になっていると推察されています。


対策システムの活用は26.3% 組織的な体制整備が課題に

カスハラ対策としてのシステム(録音・AI検知・共有等)の導入・活用状況については、「導入されており活用できている」と答えた企業は26.3%にとどまりました。「導入されていない(46.6%)」と「導入されているが活用できていない(17.7%)」を合わせると、64.3%がシステムのサポートがない状態で対応にあたっています。
株式会社リンクの取締役 BIZTEL事業部長である坂元 剛氏は、判断基準の統一からフォロー体制の整備まで組織全体で取り組むべき経営課題であると指摘した上で、企業起因でカスハラが起きていないか対応フローを見直すとともに、テクノロジーを活用した客観的な判断基準づくりや従業員を守る運用の重要性について言及しています。
■ 調査概要
- 調査方法:インターネット調査
- 調査主体:株式会社リンク
- 調査期間:2026年8月14日(金)
- 調査対象:20~99歳 男女(性年代別均等割付)
- 調査対象地域:全国
- 回答数:560 (有効回答 547)
本記事は株式会社リンクの発表をもとに作成されています。
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