カルティエ、若手育成賞を刷新 ジュエリー部門を新設し2026年公募へ
カルティエは、ウォッチメイキングとジュエリーの2つの分野を包括する「カルティエ タレンツ オブ トゥモロー」賞を創設した。従来の「カルティエ ウォッチメイカーズ オブ トゥモロー」賞を発展させ、ジュエリー賞を新設して枠組みを広げる。若き才能の育成と、メゾンの根幹を成す専門技術の継承を目指す。

対象国と分野を拡大した新たな応募枠組み
1995年に誕生した「カルティエ ウォッチメイカーズ オブ トゥモロー」賞は、時計製造を学ぶ若者が特定のテーマに沿ってムーブメントを再解釈する取り組みとして続けられてきた。対象者はスイス、フランス、ベルギー、ドイツの専門学校生、工房の見習い職人、ワークスタディプログラムの受講生で、今回からスウェーデン、デンマーク、フィンランドも対象国に加わった。
新設されたジュエリー賞は、フランス、イタリア、スイスのジュエリー専門カリキュラム(専門学校、ジュエリー工房での実習、ワークスタディプログラム)で2年以上のトレーニングを受けた学生を対象とする。「カルティエ タレンツ オブ トゥモロー」賞では、ウォッチメイキング賞とジュエリー賞の各分野において、高度な技術や大胆な創造性を基準に選ばれた上位3名を表彰する。
共通テーマは「カルティエの野生動物」 2026年10月に募集開始
今回の共通テーマには「カルティエの野生動物」が選ばれた。ウォッチメイキング賞の応募者はキャリバー 1847 MCを使用し、ジュエリー賞の参加者はブローチでテーマを表現する。
エントリー期間は2026年10月1日から11月30日までとなる。一次審査で各カテゴリー8名の候補者が選出され、メンターによる個別指導を受けながら3ヶ月(実作業に最大80時間)で作品と開発ログブックを制作する。表彰式は2027年の春に開催予定となっている。
2027年の審査員は以下の通り。
ウォッチメイキング賞:
- ロイ・ダビドフ(Roy & Sacha Davidoff SAの共同創業者、ビンテージウォッチ専門家)
- パスカル・ルプウ(「カルティエ コレクション」ディレクター)
- ナタリー・マリエロニ(国際時計博物館キュレーター)
- パスカル・ラベスー(高級時計財団副会長、時計専門家兼コレクター)
- カリ・ヴティライネン(独立時計職人)
ジュエリー賞:
- アレクサ・アビトボル(カルティエ ハイジュエリー マニュファクチュール ディレクター)
- フランソワ・キュリエル(クリスティーズ ヨーロッパ会長、ジュエリー専門家)
- エルヴェ・ドゥヴァントル(ジュエリージャーナリスト)
- マチュー・ルセ=ペリエ(パリ装飾芸術美術館 文化財学芸員)
- ローラン・ラロシュ(クリストフォルCEO)
技術継承を担う独自のインスティテュート
カルティエは専門職の継承と育成を目的とした独自の養成機関を運営している。1993年にスイスに設立されたカルティエ ウォッチメイキング インスティテュートでは、時計製造や研磨などの技術トレーニングを提供しており、これまでに約200人の見習い職人が受講し、毎年約100人の職人が技能を磨いている。
また、2002年にはパリの中心部にカルティエ ジュエリー インスティテュートを開校した。パールの糸通しや動物モチーフのワックス彫刻といった職人技術の指導のほか、異なる専門技術を学ぶクロストレーニングを実施しており、毎年170人以上の職人がトレーニングを受けている。
本記事はカルティエの発表をもとに作成。
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