京都府亀岡市、土に還る紙製農業用マルチシートを導入へ 猛暑対策と省力化目指す
京都府亀岡市は、農業分野の環境負荷低減と農作業の省力化を図るため、「土に還る紙の農業シート」(正式名称:紙製農業用マルチシート)の導入を2026年4月より順次開始します。本資材は従来の黒ビニールシートの代わりに敷く木材セルロースを主原料としたシートで、熱を吸収しにくく畑の温度上昇を抑える特徴があります。市内生産者の畑での活用に加え、2026年9月18日(金)から11月8日(日)まで開催される「第43回全国都市緑化フェアin京都丹波」のメイン会場である京都・亀岡保津川公園でも先行使用されます。

導入の背景と官民連携の取り組み
従来のポリエチレン製農業用マルチシートは、使用後の剥ぎ取りや泥落とし、産業廃棄物としての処分に労力と費用がかかる点が課題となっていました。また、夏季の酷暑による農作物の根腐れや葉焼けといった高温障害も発生しています。
亀岡市は2023年2月12日に全国で2番目となる「オーガニックビレッジ宣言」を行い、環境負荷の低い農業の普及を推進してきました。プラスチック削減と猛暑対策を両立し農作業を効率化する代替資材として、王子エフテックス株式会社が製造する紙製農業用マルチシート「OJIサステナマルチ」に着目しました。本取り組みでは、王子コンテナー株式会社および王子エフテックス株式会社から物品協賛を受けます。


紙製農業用マルチシートには、主に以下の特徴があります。
- 最高地温の抑制:水分蒸発時の気化熱効果により、一般的な黒プラスチックマルチと比較して最高地温を約5度抑制し、最大で約10%の収量増加が確認されています。
- 回収作業の削減:収穫後はトラクターで土に鋤き込むことが可能で、微生物の働きにより数ヶ月で完全分解されるため、回収作業や産廃処分費が不要となります。
- 長期保管性:乾燥した場所に適切に保管することで2~4年間の長期保管が可能です。
- 作物の生育環境向上:定植初期の苗焼けダメージを回避するほか、通気性・透水性による結露や根腐れの防止、泥跳ね防止による病原菌の遮断、遮光性による雑草抑制などの効果を持ちます。
展開予定と今後の展望
資材の導入は2026年4月より順次展開され、市内の協力生産者圃場での実地使用のほか、「第43回全国都市緑化フェアin京都丹波」のメイン会場の一つである「京都・亀岡保津川公園」内(市民農園、親子農園、種だんご花畑エリア等)でのデモンストレーション敷設が行われます。緑化フェアでの公開は令和8年9月18日(金)~11月8日(日)の52日間となります。

亀岡市は今後も「オーガニックビレッジ全国首長の会」などの連携を進め、環境に配慮した技術や資材を取り入れながら持続可能な地域農業の発展を支えるとしています。
本記事は京都府亀岡市の発表をもとに作成されています。
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