WHITE、生成AIだけでCM制作 ツール費約1.5万円で実写風動画を公開
WHITE株式会社は2026年9月18日、法人向けAIエージェントサービス「AISAKU」のサービス紹介CM動画を公開しました。本動画は撮影やロケ、出演者、声優を一切使わず、画像・映像・音声のすべてを市販の生成AIツールで制作しています。映像制作の専門職ではない担当者1名が1か月で制作し、人件費を除くツール費は約1万5,000円(約1.5万円)でした。

撮影・出演者なしで約1分の実写風CMを制作
公開された約1分の動画は、営業管理システムへの入力を後回しにしがちな主人公のもとに、6部門のAI社員「チームAISAKU」が現れ、入力作業や法務チェック、経理処理などの業務を代行するというストーリーです。実写風の人物が登場する映像ですが、撮影や出演者は起用されていません。
制作には以下のツールが使用されました。
- OpenAI(GPT-image2.0):主人公や上司役などの登場人物およびシーンごとの画像生成
- ElevenLabs:登場人物の外見・年齢・役割をプロンプト化し、イメージに合わせた音声を生成
- Kling:音声に合わせたリップシンク(口パク)と画像の動画化
- Filmora:編集および書き出し
従来の実写外注と比較した費用と工程

制作会社・比較サイトの公開相場をもとにした試算によると、ロケ4か所・撮影2日・主要キャストや乗客役の手配・イラスト合成などを含む同等内容のCMを実写で外注した場合、費用は約115万〜440万円、制作期間は2〜3か月が見込まれます(※個別見積もりではなく、スタジオ代や二次利用料等は含みません)。
一方、今回の生成AI活用型では、制作体制は1名のみで、ツール費の合計は約1.5万円(人件費を除く、1ドル=160円換算)となりました。内訳にはChatGPT(約3,200円/月)、Kling(約1,600円/月+API 約22.4円/秒)、ElevenLabs(約960円/月+API 約160円未満)、Filmora(約582円/月・年額6,980円)のサブスクリプション料やAPI利用料が含まれています。修正が発生した際も、該当カットのみを再生成(Kling APIで約112円/5秒カット)して差し替えることで対応しました。
制作で確立した手法とコンテンツの取り扱い
制作過程では、声とキャラクターの不一致や口の動きのずれといった課題が生じましたが、以下の手法によって解消されました。
- リップシンクは話者1人だけが映るカットで行う(複数人映ると話していない人物の口まで動くため)
- 大きな身振りを避けて動きの指示を最小限にする(口元や手の崩れを防ぐため)
- キャラクターの画像をもとに外見や年齢、役割をプロンプト化して声を設計する
- スマートフォン画面のスクロールなどは人物と別に生成して合成する
WHITE株式会社技術部の坂巻修平氏は、「1つずつ原因を切り分けて作り直した結果、撮影も出演者もなしで、ツール費は約1.5万円に収まりました。予算や撮影チームがなくても、伝えたいことが決まっていれば動画は作れます」とコメントしています。
なお、YouTubeでの公開にあたっては「改変・合成コンテンツ」の開示設定を行っているほか、有料プランの商用利用条件の確認や、実在の人物に似せないプロンプトの工夫などの対策が講じられています。
WHITE株式会社と「AISAKU」について
「AISAKU」は、営業・経理・法務・技術・マーケ・総務の6部門のAI社員が業務を代行する法人向けAIエージェントサービスです。LINE、Slack、Teams、Webブラウザから指示を出すことで実ファイルを作成・納品します。料金は月5万円から提供されています。
- 会社名: WHITE株式会社
- 所在地: 神奈川県横浜市中区尾上町3-35
- 代表者: 代表取締役 横山 隆
- 事業内容: 「AISAKU」「MENTER」等のソフトウェア開発/運営(生成AIを活用した業務改革支援、DX人材育成支援)
- URL: https://wht.co.jp/
本記事はWHITE株式会社の発表および参考出典データ(VIDEO SQUARE、FILMOQ、PRONIアイミツ、VideoWorks、Weの公開相場情報)をもとに作成しています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



