教育・学習支援業界の57.6%がカスハラ被害を経験 クラウドサイン調査
弁護士ドットコム株式会社が提供する契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」は、教育・学習支援業界に従事する262名を対象に「教育・学習支援業界におけるカスタマーハラスメント実態・契約業務調査」を実施した。直近1年間で保護者や生徒などからのカスハラ被害を経験した割合は57.6%に上り、そのうち92.1%が退塾や契約打ち切りを思ったことがあると回答した。調査は2026年8月24日~8月28日にインターネット調査形式で実施された。
57.6%がカスハラを経験、9割超が退塾・契約打ち切りを希望
直近1年間で保護者・生徒・受講者からのカスハラ被害について「ある」と回答したのは57.6%となった。被害経験者(n=151)に具体的な行為を尋ねたところ、「授業内容・指導方針への過剰なクレーム・要求」が47.0%で最多となった。次いで「暴言・侮辱的な発言」が33.8%、「担当講師の変更・指名に関する過剰な要求」が31.8%、「解約・返金に関する脅迫的・過剰な要求」が29.8%となっている。
また、カスハラ経験者(n=151)のうち、退塾・契約打ち切りを「思ったことがある」と回答した割合は92.1%にのぼった。

防止措置義務化は約4割が未認知、関係悪化への懸念が対策の課題


2026年10月に労働施策総合推進法の改正により施行される「カスタマーハラスメント防止措置義務化」について、39.3%が「知らなかった」と回答した。


カスハラ対策実行者(n=145)が対策を進める上で最も課題に感じていることについては、「保護者・受講者との関係悪化が怖い」が20.7%で1位となり、「何がカスハラにあたるかの判断基準が不明確」が19.3%で続いた。

約半数が解約・返金トラブルを経験、契約時の不備も要因に

直近1年間で解約・返金トラブルを「経験した」と回答した塾関係者は49.6%と約半数を占めた。トラブル経験者(n=130)に原因を尋ねたところ、「契約時の何らかの不備があった」が30.8%で3番目に多い要因として挙げられた。


契約書の電子交付と法的な備え
2023年6月の法改正により契約書等の電子交付が可能になっていることについて尋ねたところ、「今回初めて知った」が37.8%で最多となった。「知っていながら紙のまま運用している」という回答を含めると、66.8%が電子化できていない状況にある。電子化導入済みの回答者(n=161)に複数回答でメリットを尋ねた結果では、「紙の保管・管理コストの削減」が28.0%、「解約・返金トラブルの防止・記録の明確化」が21.1%、「カスハラ対応の証拠保全・トレーサビリティの向上」が18.6%となった。

一歩法律事務所の南 陽輔弁護士は、カスハラを理由とした契約解除を法的に有効とするには、契約書や重要事項説明書にあらかじめ具体的かつ妥当な解除事由を明記しておくことが不可欠であると指摘している。
弁護士ドットコム株式会社の概要
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本記事は弁護士ドットコム株式会社の発表をもとに作成されています。
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