富裕層の1億円の壁是正調査 特別控除額半減を知らない50代が68.4%
合同会社LISは、純金融資産1億円以上かつ過去1年間に1,000万円以上の含み益が発生した層100名を対象に、令和8年度税制改正で決定した「1億円の壁」是正に関する実態調査を実施しました。調査の結果、特別控除額の半減について50代の68.4%が「知らなかった」と回答するなど、同じ資産規模でも年代によって制度への向き合い方に大きな差があることが判明しました。また、50代の78.9%が増税に対して実質的に未対応である実態も浮き彫りになっています。
50代の約7割が特別控除額の半減を把握せず
令和8年度税制改正では、「極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置」(通称ミニマムタックス、いわゆる「1億円の壁」是正)の強化が決まりました。特別控除額が3億3,000万円から1億6,500万円へ半減することについて、50代で「知らなかった」と回答したのは68.4%に上りました。40代の21.4%と比較すると47.0ポイント高く、年代間で最も大きな開きが見られました。
認知率は40代までが6割以上把握している一方、50代で3割台に落ち込み、60代以上でも52.8%が知らないと回答しています。50代以上を合わせた55名では過半数が未認知でした。

また、自身が対象になりうるかという設問に対し、50代の52.6%が「対象にはならないと思う」と回答しました(40代は7.1%)。職業別では、経営者・役員(n=33)の42.4%が「対象にはならないと思う」と答えた一方、会社員(正社員、n=41)では51.2%が「対象になると思う」と回答しています。


税率引き上げや適用時期の認知と増税への対応状況

税率が22.5%から30%へ引き上げられる点について、50代の57.9%が「知らなかった」と回答しました(40代は14.3%)。さらに、令和9年分の所得税から適用されることについても、50代の57.9%が「知らなかった、または違う時期だと思っていた」と答えています(40代は14.3%)。

増税を見据えた含み益資産の取り扱い方針では、50代の52.6%が「特に何もせず、そのまま保有を続ける」、26.3%が「まだ決めていない」と回答し、合わせて78.9%が実質的に未対応となっています。対して40代は「売却して利確」(46.4%)と「売却せず担保等で資金化」(21.4%)を合わせて67.8%が行動意向を示しており、50代の行動意向(21.1%)と46.8ポイントの差がありました。

なお、50代で「資産運用や税務について相談している専門家がいる」と回答した割合は52.6%で、全体平均の52.0%と同水準でした。相談相手の有無にかかわらず制度情報が届いていない状況がうかがえます。

資産管理会社の活用や資金化手段における年代差
資産管理会社の設立・活用については、40代の46.4%が「既に活用している」と回答したのに対し、50代は5.3%にとどまりました。「検討する予定はない」と回答した割合は40代の0%に対し、50代は52.6%でした。50代は「検討したい」が26.3%、「選択肢を知らなかった」が15.8%となっています。

保有する株式や暗号資産を売却せずに資金化する方法(証券担保ローン・暗号資産担保ローン等)の認知については、50代の42.1%が「知らなかった」と回答し、40代の3.6%と比べて38.5ポイントの差が出ました。
業種別の認知度では、金融・証券・保険業が85.7%と最も高く、医療・福祉(n=11)の72.7%が特別控除額の半減を認知していました。一方、情報通信業(n=12)では58.3%が適用時期を誤認していました。

調査概要と会社情報
本調査の概要は以下の通りです。
- 調査テーマ:「1億円の壁」是正に関する富裕層の実態調査
- 実施主体:合同会社LIS
- 調査方法:オンラインアンケート調査(スクリーニング調査および本調査)
- 調査期間:2026年9月14日〜9月16日
- 調査対象:純金融資産1億円以上、かつ過去1年間に株式・投資信託・暗号資産等で1,000万円以上の含み益が発生した20歳以上の男女
- サンプル数:100
合同会社LISは、東京都港区浜松町2丁目2番15号 浜松町ダイヤビル2Fに拠点を置き、代表者を國仲 大輔氏が務めています。資産運用コンサルティング、財務戦略コンサルティング、ラグジュアリーエクスペリエンスコンサルティング、経営コンサルティング(マーケティング)などの事業を展開し、超富裕層向け資産運用メディア「AFFLUENT THEORY(アフルエント・セオリー)」を運営しています(公式HP:https://lis-inc.biz/)。
本記事は合同会社LISの発表をもとに作成しています。
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