アサヒビールとニッカ、企業版ふるさと納税で弘前市に1千万円寄付

アサヒビール株式会社とニッカウヰスキー株式会社は、企業版ふるさと納税を通じて、青森県弘前市に1千万円を寄付する。この寄付は、両社から各500万円ずつ提供される。寄付の目的は、「安定した雇用創出とくらしを支える地域産業の基盤整備事業」であり、寄付金の一部は新規就農者向けの講座「ひろさきスタートアップる塾」に活用される。

企業版ふるさと納税は、地方創生や人口減少問題に対応するための制度で、企業が地方公共団体の地方創生事業に寄付を行うと、寄付額の一定割合が法人関係税から控除される。アサヒビールとニッカウヰスキーは、リンゴ農家支援のための補助労働力確保や弘前産リンゴおよびシードルのブランド価値向上を目指して、2023年にも弘前市へ1千万円の寄付を行った。昨年は寄付金を活用して、収穫ボランティアツアーを5回実施し、約300人が参加した。今年は、農家やシードル生産者との交流会などを含む収穫ボランティアツアーを約240人募集する予定だ。

「ひろさきスタートアップる塾」は、リンゴ生産の就農希望者や新規就農者を対象に、栽培や経営に関する基礎的な知識・技術を学ぶための講座だ。ニッカウヰスキー弘前工場で製造している国産リンゴを100%使用したスパークリングワイン「ニッカ弘前 生シードル」などの認知拡大を目指し、弘前市との連携を通じて、関係人口の拡大と弘前リンゴの活性化に取り組む。

アサヒグループは、「アサヒグループ サステナビリティ基本方針」に基づき、「環境」「コミュニティ」「責任ある飲酒」「健康」「人権」の5つの重要課題に取り組んでいる。特に「コミュニティ」においては、地元の人々だけでなく、その地域を訪れる人々に親しまれる取り組みや地域全体の活性化に寄与する活動を通じて、グループ理念である「期待を超えるおいしさ、楽しい生活文化の創造」の実現を目指している。