カンコーと感覚過敏研究所が共同プロジェクト、感覚過敏の生徒向けた制服づくり

感覚過敏研究所を運営する株式会社クリスタルロードと菅公学生服株式会社は、2024年9月8日と9日に、感覚過敏の学生が安心して着用できる「やさしいワイシャツ」の改良版の試着会を東京で実施した。

両社は2022年より、感覚過敏が理由で学生服の着用が難しい児童・生徒のための制服開発プロジェクトに取り組んでおり、ワイシャツの企画・販売や教員向けの啓発活動を行ってきた。2023年秋のクラウドファンディングを経て、カンコー学生服の実店舗や感覚過敏研究所オンラインストアでも販売を開始している。

「やさしいワイシャツ」は、縫い目やタグが肌に触れないデザイン、首回りを締め付けないやわらかな襟元、ハイグレードな綿100%生地の使用など、着心地とフォーマル性を両立させた特徴を持つ。また、第18回キッズデザイン賞も受賞している。

今回の試着会には、SNSを通じて募集に応募した中学生・高校生10名が参加。制服のない学校に進学した方や不登校の方もおり、「みんなと同じように制服を着てみたい」「将来的に就職やフォーマルな場でワイシャツやスーツを着られるようになりたい」などの悩みや思いを語った。

試着会を経た改良版の「やさしいワイシャツ」は2025年1月の販売を予定しており、現行版は感覚過敏研究所オンラインストアで販売中だ。

感覚過敏研究所は2020年1月に発足し、感覚過敏の啓発活動、商品・サービスの企画・開発・販売、感覚過敏の研究を行っている。所長の加藤路瑛氏は2006年生まれで、12歳の時に起業。現在は感覚過敏研究所の事業に注力し、Forbes Japan 30 U30 2023「世界を変える30歳未満」にも選出されている。