減塩調味料「零」に新フレーバー登場
トイメディカル株式会社は、塩分過剰摂取問題の解消に取り組むスタートアップ企業だ。同社は2024年10月より、塩分吸着ファイバーを用いた塩分コントロール技術で開発した調味料『零』の新フレーバー「零(塩胡椒)」と「零(粉末醤油)」の発売を決定した。
零シリーズの特徴は、カリウムを使用せずに減塩することが可能な点だ。これまでの減塩調味料では塩分(ナトリウム)を他のミネラル(カリウム等)に置き換えたものが主流だったが、苦味があることとカリウム制限のある方は使用が制限されるという欠点があった。零シリーズはこれらの欠点を解決し、味はいつものおいしさのまま、カリウムを気にせず美味しく減塩することができる。
同社はコンブやワカメなどのぬめり成分である食物繊維「塩分吸着ファイバー(アルギン酸類)」が塩分の吸収を抑制するという機能に注目し、大学との共同研究を行った。長年の研究の末、塩分コントロール技術をまずはサプリメントとして商品化し販売。その後、より身近に手に取ってもらえるよう、この技術を食品へ応用すべく研究を重ね、今年の春よりシリーズ第1弾である「零(しお)」が発売された。
零シリーズには「塩分吸着ファイバー」をそれぞれの調味料に含まれる塩分と同量配合しており、実質的にゼロになるような設計で製造されている。一般的な塩胡椒や粉末醤油と比較して塩胡椒は約37%、粉末醤油は約30%塩分カットされており、さらに残りの塩分を舌で味を感じた後に塩分吸着ファイバーが吸着してくれるため、味はおいしいままで実質的な塩分がゼロになるという。
現在一般消費者に向けた調味料として販売を展開しているが、今後はこのシリーズを業務用として加工食品メーカーへの販売を予定しているとのことだ。