QPS研究所が小型SAR衛星18号機スサノオ-Ⅱの初観測画像を公開
株式会社QPS研究所は、小型SAR衛星QPS-SAR18号機「スサノオ-Ⅱ」の初画像(ファーストライト)として取得した試験観測画像を、2026年9月11日(金)に公開しました。同衛星は北部九州を中心とした全国25社以上のパートナー企業とともに開発・製造されたもので、9月7日から観測を開始していました。
8月の打ち上げ成功を経て初期運用を完了

小型SAR衛星QPS-SAR18号機「スサノオ-Ⅱ」は、宇宙戦略基金の補助を受けて実施された打ち上げにおいて、米国ロケット・ラボ社のロケットElectron(ミッションネーム:The Lightning God Defends “嵐を統べる神が防衛する”)により8月20日(木)22時4分(日本時間)に打ち上げられました。
打ち上げから約50分後に衛星分離に成功し、その約40分後には初交信に成功しました。翌日午後には収納型アンテナの展開を行い、衛星機器の調整を進めてきました。同社の代表取締役社長 CEOを務める大西俊輔氏は、エンジニアチームの対応やパートナー企業のサポートによって初期運用がスムーズに達成できたとし、運用体制とスピード感が新たな次元に引き上がっているとコメントしています。
世界6カ所を捉えたファーストライト画像
公開された画像は、アルウェットテクノロジー株式会社の画像処理協力のもとで取得された試験観測データです。電波を使用して地表を捉えるSAR(合成開口レーダー)技術により、昼夜や天候を問わず観測が行われました。


観測日時、場所、および分解能(アジマス分解能×レンジ分解能)の内訳は以下の通りです。天候データは気象庁および気象情報サイト公開データに基づきます。

- 2026年9月7日(月) 08:15(現地時間)/スペイン セビリア(晴れ)/アジマス分解能46cm x レンジ分解能44cm
- 2026年9月8日(火) 09:03(日本時間)/和歌山県 白浜町(雨)/アジマス分解能46cm x レンジ分解能49cm
- 2026年9月8日(火) 06:02(現地時間)/トルコ アンタルヤ(晴れ)/アジマス分解能46cm x レンジ分解能50cm
- 2026年9月8日(火) 10:58(現地時間)/バングラデシュ ダッカ近郊(小雨)/アジマス分解能46cm x レンジ分解能58cm
- 2026年9月9日(水) 01:13(現地時間)/フィリピン タール火山(くもり)/アジマス分解能46cm x レンジ分解能59cm
- 2026年9月9日(水) 08:11(現地時間)/カナダ ハリファックス(くもり時々晴れ)/アジマス分解能46cm x レンジ分解能45cm


和歌山県 白浜町の観測では降雨の影響を受けずに南紀白浜空港やアドベンチャーワールド周辺を捉えたほか、フィリピンのタール火山では夜間に同心円状の地形やタール湖の養殖いけすを鮮明に観測しています。


衛星コンステレーションの構築と今後の展開

QPS-SARは、分解能1.8mの通常モード(ストリップマップモード)と分解能46cmの高精細モード(スポットライトモード)による観測が可能です。特許を取得した大型の展開式アンテナの開発により、従来のSAR衛星と比較して質量を20分の1、コストを100分の1に抑えています。
同社は大規模衛星コンステレーションの構築に向け、2028年5月末までに24機、2030年にはさらなる機数を投入し、平均10分間隔での準リアルタイム観測データ提供サービスの実現を目指しています。
株式会社QPS研究所の概要
- 社名:株式会社QPS研究所
- 本社住所:福岡市中央区長浜1-1-1 KBCビル8階
- 代表者:代表取締役社長 CEO 大西俊輔
- 創業:2005年6月
- URL:https://i-qps.net/
- 事業内容:人工衛星、人工衛星搭載機器、精密機器、電子機器並びにソフトウエアの研究開発、設計、製造、販売
本記事は株式会社QPS研究所の発表をもとに作成しています。
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