サニーズアニマルクリニック、飼い主の心理変容と犬の臨床指標の関連性を学会発表へ
茨城県石岡市の動物病院「サニーズアニマルクリニック」に所属する獣医師の角谷留実氏は、飼い主の心理的な変容と伴侶犬の臨床指標改善の関連性に関する研究成果を日本心身医学会で発表します。
本研究は、同院が提供する独自プログラム「自己調整療法(Self-Regulation Therapy:SRT)」の実施前後における飼い主と伴侶犬のデータを分析した観察研究です。飼い主の心理状態の変化と犬の臨床指標の推移における関連性の提示や仮説生成を目的としています。
研究の背景と「One Health」の潮流
近年、飼い主の不安や抑うつが犬の唾液中コルチゾール値・心拍変動・行動異常と相関することが報告されており、ヒト・動物・環境の健康を一体として捉える「One Health」という考え方への関心が国際的に高まっています。
2026年4月にはフランス・リヨンで各国首脳級が集まる「ワンヘルス・サミット」が実施され、2026年9月4日〜7日にはポルトガル・リスボンのリスボン・コングレスセンターで「第9回世界ワンヘルス会議(9th World One Health Congress; WOHC 2026)」が開催されるなど、世界的な政策課題となっています。会議にはWHO・FAO・UNEP・WOAHの国連関連4機関も参加します。サニーズアニマルクリニックではこうした潮流を踏まえ、自院で提供する有料プログラム「SRT」の診療データをもとに、飼い主の心理状態・言動の変化と伴侶犬の臨床指標の推移を検証しました。
介入前後における主な検証結果
研究では、PROMIS Global Healthを伴侶動物飼育者向けに改変した14項目の指標「PGHスコア」や発言内容の分析と、同時期の伴侶犬の血液検査値などを確認しました。主な検証結果は次の通りです。
- 飼い主のPGHスコアの変化:SRT介入の前後で、飼い主のPGHスコアと伴侶犬の臨床指標の間に統計的に有意な関連が確認されました。
- 飼い主の言動の質的な変化:飼い主の発言内容を分析したところ、不安や罪悪感といったネガティブな言葉が減少し、受容や信頼を示すポジティブな言葉が増える変化が確認されました。
- 伴侶犬の血液検査値の変化:同じ期間の伴侶犬の血液検査値において、一部の指標に統計的に有意な改善がみられました。なお、これは因果関係を示すものではなく、飼い主の変化と犬の変化が同時期に観察された所見にとどまります。
飼い主の心理状態に着目した問診の提案
サニーズアニマルクリニックでは、伴侶動物の症状だけでなく、飼い主が不安で調べすぎていないか、ケアを完璧に行おうとしすぎていないかといった心理的負担を拾い上げる問診のアップデートを提案しています。研究チームは、飼い主の心のケア自体が伴侶動物の健康につながる可能性があるとしています。
学会発表の概要
本研究成果はポスター発表形式で報告される予定です。
- 演題:飼い主のPersonal Global Health(PGH)変容と伴侶犬の臨床指標改善の関連性 ― 自己調整療法(Self-Regulation Therapy; SRT)介入前後の観察研究 ―
- 学会名:第67回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(国際心身医学会ICPM2026 合同開催)
- 発表者:角谷 留実(サニーズアニマルクリニック)
- 開催日・発表時間:2026年9月27日(日)10:10〜11:00
- 会場:福岡国際会議場(福岡県福岡市博多区石城町2-1)
- 大会長:須藤 信行(九州大学大学院医学研究院 心身医学 教授)
- 主催:九州大学大学院医学研究院心身医学教室
サニーズアニマルクリニックは、櫻井辰徳氏が院長を務め、生活習慣や飼い主との関係性を含めた根本からのアプローチに取り組む動物病院です。
- 会社名:SUNNYS合同会社
- 所在地:茨城県石岡市三村3093-3
- 開業年:2021年
- 公式サイト:https://sunnys-academy.com/
- 公式ニュースレター(Substack):https://ownervet.substack.com/
本記事はSUNNYS合同会社の発表をもとに作成しました。
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