バッファローからWi-Fi 7対応ルーター、MLOで安定高速通信
株式会社バッファローは、最新規格「Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)」の技術「MLO(Multi-Link Operation)」に対応するトライバンドWi-Fiルーターハイパフォーマンスモデル「WXR9300BE6P」を2024年10月下旬に出荷予定だと発表した。
本商品は、3つの周波数帯のWi-Fiを利用できるトライバンドルーターで、6GHz 2ストリーム+5GHz 2ストリーム+2.4GHz 2ストリームの計6ストリームを備えている。6GHz帯は320MHz幅通信に対応し最大5764Mbps(理論値)、5GHz最大2882Mbps(理論値)、2.4GHz最大688Mbps(理論値)の高速通信が可能だ。
3つの帯域を同時に利用する「MLO(Multi-Link Operation)」により、Wi-Fi 7ならではのパフォーマンスを発揮することが可能となる。MLOの3バンド同時モード(MLMR:Multi-Link Multi-Radio)を利用することで、それぞれの周波数帯の理論値を合算し、9334Mbps(理論値)での通信が可能となる。ただし、端末側も対応している必要がある。また、MLOの3バンド切替モード(MLSR:Multi-Link Single-Radio)を利用することで、干渉波を受けても影響のない通信帯域を利用し、遅延が起きにくくなるなど通信の安定化が期待できる。こちらも端末側の対応が必要だ。
Wi-Fi 7は、Wi-Fi 6(6E)をベースに、通信効率や遅延が改善された新たな無線規格である。IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers、米国電気電子学会)ではIEEE802.11beという規格で策定が進められ、Wi-Fi Alliance®からは7番目の規格として案内されている。従来の規格に比べて最大通信速度や接続の安定性が向上し、進化するWi-Fiの利用シーンの要求に応えられるようになった。
理論上の最大通信速度は36Gbpsで、Wi-Fi 6(6E)の最大通信速度9.6Gbpsと比較して約3.7倍の高速化を実現する。ただし、規格上の最大速度であり、最大速度は商品により異なる。また、Wi-Fi 7では無線通信で一度に利用できる6GHz帯の帯域幅が160MHz幅から320MHz幅に拡張され、従来に比べて2倍の通信速度が実現できる。320MHz幅の通信は、6GHz帯のみ利用可能だ。併せて変調方式の改善により、一度に表現できる情報量が1024QAM(10bit)から4096QAM(12bit)に増加した。これにより通信速度が1.2倍に増加し、近距離通信時の通信効率が向上する。