市原市がプラごみ一括回収に向けた試験を開始
千葉県市原市は、2050年のカーボンニュートラル実現と地域経済の持続的発展を両立するため、2024年9月からプラスチック一括回収の全市実施に向けた試験回収を開始する。この取り組みは、市内の公共施設14箇所で始まった使用済みポリスチレン製品の拠点回収を発展させ、プラスチック資源のサーキュラーエコノミー構築とCO₂排出量削減を目指すものだ。
試験回収は、2024年9月1日から11月30日まで、五井地区の君塚5丁目と有秋地区の桜台2、3丁目をモデル地区として実施される。対象となるのは、商品を入れたり包んだりしているプラスチック容器包装と、金属部品やゴム、電池などを含まない100%プラスチック素材の製品だ。住民は、汚れているものを軽く水洗いし、市が配布する透明袋に入れて、週1回のペースでごみステーションに排出する。
市は、モデル地区で回収した燃やすごみとプラスチック資源の組成分析を行い、回収量や汚れ具合、他素材の混入状況などを確認する。また、対象地区の住民にアンケートを実施し、課題を整理する。
プラスチック一括回収は、2022年4月に施行された「プラスチック資源循環促進法」に基づく制度で、プラスチック資源を一括で回収・再商品化することで、より効率的なリサイクルを可能にする。市原市の試験回収は、この制度を活用し、市民の意識を高めながら、プラスチック資源の有効活用と環境負荷の低減を図る先進的な取り組みとして注目される。