Ambiral、AIペルソナで沖縄県知事選の古謝氏得票率を誤差0.1ポイントで再現
社会シミュレーション事業を展開するAmbiral株式会社は、2026年9月13日に投開票が行われた沖縄県知事選挙を題材に、AIペルソナによる投票行動シミュレーションを実施しました。投開票日より前に公表されていたデータのみを入力とし、当選した古謝玄太氏の得票率を誤差0.1ポイントで再現したとしています。
統計データと過去の投票履歴を用いた再現方法
今回の検証では、2020年国勢調査をもとに沖縄県の有権者構成を再現した合成ペルソナ(実在の統計データに基づくペルソナ)を生成しました。ペルソナ1体ごとに居住市町村(41市町村)、性別、年代(18〜19歳から80歳以上までの8区分)、職業の属性を持たせています。
さらに、各ペルソナに対して2018年知事選、2022年参院選挙区、2022年知事選、2025年参院比例、2026年衆院小選挙区、2026年衆院比例の過去6回分の投票履歴を付与しました。市町村ごとの開票結果からエコロジカル推論と呼ばれる推定手法を用い、選挙をまたいで投票行動が一貫するよう履歴を組み立てています。
その上で、ペルソナごとに属性と投票履歴、情勢調査の数値を除いた投開票前の選挙戦報道情報を提示し、大規模言語モデルに投票先を推定させました。確定した投票先を人口構成と投票率で加重集計し、全体の得票率を算出しています。
当選者の得票率誤差は0.09ポイント
シミュレーションの結果、当選した古謝玄太氏の得票率は実際の59.42%に対して再現値が59.51%となり、誤差は0.09ポイントでした。玉城デニー氏の得票率は実際の38.77%に対して再現値が40.24%(誤差1.47ポイント)となっています。上位2候補の得票差は、実際の20.65ポイントに対し再現値は19.27ポイントで、誤差は1.4ポイントにとどまりました。
年代別の古謝氏の得票率では、30〜60代で実際の48〜78%に対し再現値が47.9〜77.7%(誤差0.1〜1.9ポイント)、10〜20代は実際の75%に対し再現値が80.1%(誤差5.1ポイント)でした。男女別では、実際の男性62%に対し再現値が63.4%、実際の女性52%に対し再現値が55.4%となっています。なお、比較対象とした実際の値はNHKの出口調査(県内32投票所・回答2,490人)によるもので、公表値の中央値に換算した数値を用いています。


年代別推計などの課題と検証の前提
一方で、再現の限界として一部の層における乖離も挙げられています。70歳以上では実際の古謝氏得票率35%に対し再現値が49.5%(誤差14.5ポイント)となったほか、前回玉城氏に投票した層のうち古謝氏へ移った割合について、実際の33.2%に対して再現値は19.4%と見積もられました。
本検証は投開票後に実施されたものですが、入力には投開票日より前に公表されていたデータのみを使用し、当日の出口調査や開票結果は精度の評価にのみ使用したとしています。投開票日以降の情報が入力に混入することを防ぐため、該当データを読み込もうとした場合に処理を中断する仕組みを組み込んで検証が行われました。
Ambiral株式会社の概要
Ambiral株式会社は「もう一つの社会をつくる」をビジョンに掲げ、実在の生活者データをもとにした社会シミュレーションや「AI生活者プラットフォーム」の開発を行っています。
- 代表取締役:牛久 凌太朗
- 事業内容:社会シミュレーション事業、マーケティングリサーチ、需要予測、世論予測
- お問い合わせ先:info@ambiral.com
本記事はAmbiral株式会社の発表をもとに作成しました。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



