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TOPPANホールディングスなど、シート型センサで筋力発揮率を推定する技術を検証

TOPPANホールディングス株式会社と地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターは、皮膚表面に貼り付けるシート型ウェアラブル圧力センサを用いて、すばやく力を出す能力を示す筋力発揮率(Rate of Force Development、以下 RFD)を簡単に推定する技術の有用性を検証した。高齢者を対象とした調査において、従来の大型装置による推定と本センサによる推定の間に有意な相関が認められ、小型・軽量なセンサでRFDを推定できる可能性が示された。両者は今後、地域健診や介護施設など幅広い現場での実用化に向けた検証を進める。

東京都健康長寿医療センターが実施する健診プログラム「お達者健診」に参加している高齢者のうち21名を対象に検証が行われた。膝を伸ばす動作および足首を動かす動作において、既存の大型装置で推定したRFDと本センサで推定したRFDを比較し、関連性を解析した。

その結果、足首の背屈(手前に引く)動作などにおいて、両者の間に相関係数0.5以上、5%有意水準の有意な相関が認められた。これにより、従来は大型装置を必要としていたRFDを、本センサを用いて簡単に推定できる可能性が示された。なお、本研究成果は、2026年9月25日(金)~27日(日)に開催される「第80回日本体力医学会大会」にて、ポスターディスカッションとして発表される。

研究開発の背景と高齢者の身体機能評価における課題

高齢化社会において健康寿命の延伸が社会課題となる中、高齢者が自立した生活を維持するためには身体機能の低下を適切に評価し、予防につなげることが重要とされる。RFDは瞬発的な筋力発揮における加速性能を表す指標であり、筋力そのものよりも移動能力や転倒リスクとの関連が強く、身体機能低下を捉える評価指標として注目されている。しかし、従来のRFDの推定には大掛かりな専用計測装置が必要であり、地域健診などで日常的に活用することは容易ではなかった。

東京都文京区に本社を置くTOPPANホールディングス(代表取締役社長COO:大矢 諭)は、2025年に皮膚表面に貼り付けることができる本センサを開発し、介護分野でのリハビリテーション用途としての応用を検討してきた。一方、東京都板橋区に所在する地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(理事長:秋下 雅弘)は、加齢に伴う身体機能の変化や骨格筋の特性に関する研究を行ってきた。両者は、骨格筋が力を発揮する際に生じる皮膚表面の形状変化をシート型ウェアラブル圧力センサで検知し、RFDを簡単に推定する技術の開発に取り組んだ。

開発されたシート型ウェアラブル圧力センサの特長

本センサは、TOPPANホールディングスが2025年に開発した小型・軽量な圧力センサである。インクジェット塗布で形成した有機圧電材料と独自構造を採用しており、大きな動作から脈波・触覚などの微細な信号まで幅広い範囲での測定が可能となっている。また、柔軟性と伸縮性を兼ね備えているため肌にフィットし、筋収縮に伴う皮膚表面の微小な形状変化などを正確に捉えることができる。

両者の役割分担は以下の通りである。

  • TOPPANホールディングス:本センサの開発、センサデータの解析
  • 東京都健康長寿医療センター:技術の用途開発の企画、既存手法との比較、対象者のリクルート

今後の展開と社会実装に向けた目標

両者は今後、対象者数を増やした検証や測定条件の最適化を進め、より精度の高い評価技術へ展開し、2030年までに本技術の社会実装を目指すとしている。地域健診、介護施設、リハビリテーションなど、これまでRFDの推定が難しかったさまざまな場面で活用し、身体機能低下の予防に貢献していく方針である。

本記事はTOPPANホールディングス株式会社および地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターの発表をもとに作成。

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