企業の78%が事業継続よりシステム復旧を優先 Cohesity調査
AIを活用したデータセキュリティを提供するCohesity(日本法人: コヒシティジャパン合同会社、東京都港区)は、サイバーレジリエンスに関するグローバル調査「Cohesity Global Cyber Resilience Report」を発表しました。調査結果によると、78%(日本では75%)の企業において、サイバーリカバリーの主たる目的は事業運営の維持ではなく、システムの復旧にとどまっていることが明らかになりました。
調査では、システムが復旧した後でも通常業務の再開に課題が生じる実態が示されています。過去12か月間に重大なサイバー攻撃を受けた企業のうち60%(日本では67%)が、復旧したデータやシステムが安全に使用できる確信が持てないことから、中程度または大幅な遅延を経験したと回答しました。さらに、復旧後にIDやアクセスの問題が生じた企業も60%(日本では65%)に上っています。
また、70%(日本では73%)の企業が、影響を受けたシステムの範囲が当初の想定を超えて広がったと回答しました。クラウドインフラやSaaSアプリケーション、AIシステムなどとの依存関係について、計画に中程度または大きなギャップがあると認識している企業も平均で61%(日本では63%)に達しています。全企業の93%(日本では92%)は、自社の対応および復旧計画が「封じ込め」「依存関係の可視化」「復旧の順序付け」「意思決定の明確さ」「復旧の信頼性」という5つの前提条件すべてに依存していると回答しました。
事業継続に必要な定義とテストの実施状況
復旧範囲を絞り込み業務への支障を抑えるための手法として「Minimum Viable Company (MVC)」が挙げられます。調査によると、MVCを正式に文書化している企業は37%(日本では38%)あるものの、文書化した上で実際にテストまで行っている企業は22%(日本では29%)にとどまりました。
MVCを文書化してテストしている企業のうち64%(日本では60%)は、重大なサイバー攻撃が発生した際に優先して復旧させる対象をMVCで直接規定していると回答しています。
AIの普及に対して遅れる復旧態勢とフロンティアAIへの懸念
テクノロジーへの依存が高まる一方で、復旧計画におけるAIへの対応の遅れも浮き彫りになりました。調査対象企業の99%(日本でも99%)がAIシステムやアプリケーション、ワークフロー、ML(機械学習)モデルを利用している一方、それらを標的とした攻撃を復旧計画で包括的に考慮している企業は39%(日本では36%)でした。
さらに、AIエージェントなどの誤ったアクションを検知・復旧する準備態勢が十分ではないと回答した企業は56%(日本では61%)で、サイバー攻撃後にAIモデルや関連データの完全性を検証する能力に自信がないとする企業は58%(日本では67%)に上ります。また、フロンティアAIによる高度な攻撃に対応するため計画の変更が必要と回答した企業は83%(日本では82%)に達し、現在の計画で対応できるとした企業はわずか3%(日本では2%)にとどまりました。
本調査結果を受け、CohesityのCPOであるVasu Murthy(ヴァス・マーシー)は、真のレジリエンスはサイバー危機の最中でも事業を継続し迅速に復旧できるかで測られると指摘しています。また、コヒシティジャパン合同会社の代表執行役員社長である田中良幸は、サイバー攻撃からの復旧を経営課題として捉え、優先して守るべき業務を明確にして検証を続ける重要性に言及しています。
調査概要
- 調査実施期間: 2026年7月
- 調査機関: 独立系調査会社Vanson Bourne(Cohesityの委託により実施)
- 調査対象: オーストラリア、ブラジル、フランス、ドイツ、インド、日本、シンガポール、韓国、アラブ首長国連邦、英国、米国におけるIT・セキュリティ責任者3,200名
- 発表イベント: 『Cohesity Catalyst 2026』
本記事はCohesity(コヒシティジャパン合同会社)の発表をもとに作成しました。
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