NVIDIA、誤り耐性量子計算向けにCUDA-Q Logicalを発表
NVIDIAは、オープンソース プラットフォームであるNVIDIA CUDA-Q™の拡張としてCUDA-Q Logicalを発表しました。誤り耐性量子コンピューター向けの有用なアプリケーションを柔軟に設計・検証できるオーケストレーション層を提供します。創薬や金融モデリング、材料開発などの実用的な分野における量子コンピューティングの実現を支援します。

誤り耐性量子アプリケーションの設計と検証を支援
有用な量子コンピューティングの実現には、論理量子ビットを備えた誤り耐性量子プロセッサが不可欠とされています。一方で、アルゴリズムやエラー訂正符号、ハードウェア アーキテクチャの変更によって必要リソースが大きく変動するため、アプリケーション開発における共同設計には課題が存在していました。
CUDA-Q Logicalの導入により、研究者は誤り耐性量子コンピューティング アプリケーションに必要な構成要素の設計や統合が可能になります。論理量子ビットを用いたシステム構成において、選択肢を切り替えながら最適なパフォーマンスを実現する構成を特定できるようになります。
開発期間短縮や物理量子ビット削減の実績
CUDA-Q Logicalは、フェルミ国立加速器研究所、Infleqtion、IQM Quantum Computers、QCDesign、Quantum Motion、サンディア国立研究所などのQPUメーカーや研究機関ですでに活用されています。
フェルミ国立加速器研究所では、複雑な誤り耐性 システム設計を再現可能かつ検証可能な計算ワークフローへと変換し、誤り耐性 アルゴリズムの開発期間を5 か月から3 週間へと短縮し、7 倍の高速化を実現しました。
また、Iceberg QuantumはCUDA-Q Logicalを活用してDiraqの量子ビットに向けた誤り耐性 アーキテクチャをモデル化し、15 万個の物理量子ビットで1,000 個の論理量子ビットを生成できることを示しました。これはDiraqによる従来の推定値と比較して約10 分の 1の数となります。
サンディア国立研究所は、量子コンピューティング システムがユーティリティ スケールのアプリケーション実現に向けてどの程度進歩しているかを測定する独立型クロスプラットフォーム ベンチマーク「QUOPS」を開発しました。ハードウェアに依存しないオープンな手法で進捗状況を測定できます。
サンディア国立研究所はIEEE Quantum Weekに先立ち査読前論文を公開し、Google、IBM、QuantinuumのQPUを対象としたQUOPSベンチマークの結果を報告しました。QUOPSのリファレンス実装はNVIDIA CUDA-Qで利用可能です。
量子とGPUの統合に向けたエコシステムの広がり
量子プロセッサとGPUスーパーコンピューターを密接に連携させるオープンシステム アーキテクチャNVIDIA NVQLink™の採用も進んでいます。Anyon Computingが新しい量子制御システムを開発したほか、QuandelaがQPU-GPU アーキテクチャを開発し、Quantum Machinesがイスラエル量子コンピューティング センターで統合デモを実施しました。
あわせて、関連技術の導入や共同開発も広がっています。
- Diraq:オープンモデル群NVIDIA Isingを活用しシリコンベースの量子ビットプロセッサをキャリブレーション
- BlueQubit:CUDA-Qを通じてアクセラレーテッド コンピューティングを利用可能にする助成プログラムQuantum Flywheelを開始
- Qedma Quantum Computing、QCentroid:自社技術をCUDA-Qと統合
- IonQ:量子生成AIフレームワークDQAOA-GPTの開発進捗を発表
- MITRE:量子センサーのデジタルツイン構築に関する研究成果を公開
- Phasecraft:NVIDIA cuQuantumを活用した分子データベースを構築
- UCLA、カリフォルニア工科大学:制御シーケンスの設計を推進
CUDA-Q Logicalは現在GitHubで利用可能となっています。
本記事は米国時間2026 年 9 月 14 日に発表されたNVIDIAのプレスリリースをもとに作成しています。
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