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鹿児島県やANA Cargoなど5者 物流生産性向上推進事業に採択

鹿児島県、株式会社ANA Cargo、株式会社エニキャリ、株式会社朝日新聞社、株式会社オービジョンの5者は、国土交通省が公募した「地域の事業者間連携を通じた物流生産性向上推進事業」に採択されました。前年度の取り組みに地域の荷主のニーズ発掘支援を担う株式会社オービジョンが加わり、同補助金事業として2年連続の採択となります。

5者は物流の「2030年問題」解決に向けた「航空貨物幹線及び地域配送網構築推進協議会」において、新たな物流ネットワークの事業化や定着に向けた検討を進めます。あわせて、航空機の空きスペース活用によるCO2削減効果を検証し、環境面からも荷主が利用しやすいルール作りを進めるとしています。

背景と目的

2030年度に想定されていた約34%の輸送力不足は克服されつつある一方、2050年度に向けては人口減少や少子高齢化に伴うさらなる輸送力不足が見込まれています。特に幹線輸送(物流拠点に集めた大量の貨物を別の拠点まで一度に運ぶ輸送形態)への影響が大きく、配送リードタイムの大幅な延長や輸送能力の低下が懸念されています。

こうした状況を受け、本事業では「地域の配送リソースを活用したラストワンマイル」および「航空貨物便の空きスペースの活用」を主軸とし、トラック幹線輸送の代替手段構築を目指した前年度事業を継続して検証を進めます。

昨年度の実績と今年度の取り組み概要

昨年度の協議会では、陸・空一貫の「当日配送スキーム」の実証実験として、鹿児島県の農水産物の輸送を実施しました。

  • 2026年1月22日:鹿児島県から東京都内レストラン向けに「月日貝」の輸送を実施
  • 2026年1月23日:鹿児島県から東京都向けに「スナップエンドウ」の輸送を実施

今年度は、鹿児島と首都圏を航空貨物幹線で結び、ラストワンマイル配送に新聞社の地域配送網や株式会社エニキャリの配送管理システムを組み合わせることで、リソースをシェアリングする持続可能な運用モデルの確立や事業化に向けた検討を推進します。

本事業のポイントと想定効果

本事業における主なポイントは以下の4点です。

  1. 航空×陸送のハイブリッド輸送:株式会社ANA Cargoの航空輸送網と、株式会社エニキャリや株式会社朝日新聞社などが持つ地域密着型の配送網を連携させ、トラック幹線輸送を補完・代替します。
  2. 空きスペースの可視化とシェアリング:株式会社エニキャリの配送管理システムにより航空機やトラックの空きスペースを可視化し、有効活用することで積載効率を最大化します。
  3. 鹿児島~東京間の「当日配送」の実現:従来トラックで日数を要していた輸送を航空便に切り替えることで、鹿児島県産の農産品や海産物等の安価な当日配送を可能にし、首都圏への販路拡大に貢献します。
  4. CO2削減効果の検証:航空機の空きスペースを活用した配送におけるCO2排出量削減効果の評価方法を調査・策定し、荷主が環境面からも積極的に活用できる環境づくりやルール化につなげます。

これらの取り組みにより、既存の物流リソース(空きスペース)の有効活用による配送コスト10%以上の削減を目指すほか、地方産品の高鮮度配送を通じた新たな商流創出に向けた課題抽出や協議を推進するとしています。

各組織の役割

本取り組みにおける各者の役割は以下の通りです。

  • 鹿児島県(知事:塩田康一):地域課題の抽出、庁内関連部署連携
  • 株式会社ANA Cargo(本社:東京都港区、代表取締役社長:脇谷謙一):航空便貨物スペース(幹線輸送)の提供、航空機貨物空きスペースの活用検証
  • 株式会社エニキャリ(本社:東京都千代田区、代表取締役:小嵜秀信):配送管理システムの提供、車両情報・稼働状況の管理、鹿児島県内におけるラストワンマイル配送網の提供、モーダルシフトに特化した配送マッチングシステム設計
  • 株式会社朝日新聞社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:角田克):首都圏におけるラストワンマイル配送網の提供、新聞配送リソースの活用
  • 株式会社オービジョン(本社:鹿児島県鹿児島市、代表取締役:大薗順士):地域の荷主(生産者・地元企業) ニーズの発掘支援

今後の展開

5者は今後、実証した輸送サービスをベースに保冷品などの各種温度帯輸送の検討を進めるとともに、サービスの事業化に向けた輸送回数を重ねることで、持続可能なオペレーション体制の設計や協議を進める方針です。

本記事は鹿児島県、株式会社ANA Cargo、株式会社エニキャリ、株式会社朝日新聞社、株式会社オービジョンの発表をもとに作成しました。

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