NTTタウンページ、特殊詐欺対策アプリにタウンページ掲載情報を提供し対策強化に協力

NTTタウンページ株式会社は2024年7月30日、同社が保有するタウンページ掲載情報を、トレンドマイクロ社の特殊詐欺対策機能を搭載したセキュリティ対策サービスに連携させると発表した。これにより、近年増加している特殊詐欺の脅威に対し、安心して通話できる対策強化に協力する。

警察庁の公表によると、2023年度の特殊詐欺における認知件数は前年比8.4%増、被害額は同22.0%増と、いずれも増加傾向にある。特に架空料金請求詐欺の認知件数は前年比77.9%増と大幅に拡大しており、有料サイトやサービスなどに対する架空の未払い料金をだまし取る手口が目立つ。さらに近年では、SNS型投資詐欺やSNS型ロマンス詐欺が新たな手口として注意喚起されており、2024年1月から5月の認知件数が前年同期比で3,201件増加している。

これらの特殊詐欺への対策として、トレンドマイクロ社の特殊詐欺対策機能を搭載したセキュリティ対策アプリに、NTTタウンページ社のタウンページ掲載情報を連携。電話の発着信時に画面上で企業名などの通話先名称を表示する機能に対応する。

タウンページ掲載情報は、トレンドマイクロ社が独自に収集した情報と共にクラウドデータベースに保有され、特殊詐欺対策アプリを利用することで、電話の発着信時に通話先名称をスマートフォンの画面上で確認できるようになる。

本機能は、トレンドマイクロ社が提供する「ウイルスバスター」シリーズの「ウイルスバスター トータルセキュリティ プレミアム + 詐欺電話ブロックサービス(月額版)」で2024年8月1日より利用可能となる。

タウンページ掲載情報(タウンページデータベース)は、NTT東日本・NTT西日本が発行する職業別電話帳(タウンページ)に掲載される約560万件(2024年3月時点)の情報をデータベース化したもの。カーナビゲーションシステムの目的地検索や警察・消防の通信指令システムにおける通報場所特定の一部等で活用されている。電話帳の提供終了後は、iタウンページの掲載情報をデータベース化した「iタウンページデータベース」を後継サービスとして提供する予定だ。