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IZUTSUYA、スマホ1台の固定動画から360度表示する4DGSレンダラーを開発

デジタルアセットの制作や流通を手がける東京都中央区の株式会社IZUTSUYAは、固定したスマートフォン1台で撮影した人物の動画から、動く人物を3D空間上に再構成して周囲360度から表示できる4D Gaussian Splatting(4DGS)レンダラーを開発した。

単眼カメラによる固定撮影のみで取得した動画全体から、直接映っていない背面の情報などを推測・補完して描画する。従来のボリュメトリック撮影で必要とされた多数のカメラや同期機器を用いずに、動く人物を自由な視点で表示することを目指した技術となる。

単眼カメラの動画全体から背面を推測・補完

今回の検証では、固定したスマートフォン1台で撮影した人物動画から時間軸を持つ4DGSデータを構築し、レンダラー上で再生した。1フレームのみで判断するのではなく、動画全体に含まれる人物の外観、向き、動きの変化を利用して各時刻の外観を推測・補完することで、撮影方向から見えない背面側も描画する。

実際の検証では、1.55秒時点の同一モデルにおいて、正面0度と背面180度からの描画を確認した。両画像は同一モデル・同一時刻・同一画角・同一縮尺の条件であり、人物描画に対する追加の生成加工や美化処理は行われていない。なお、単眼カメラが全方向を直接撮影したわけではなく、撮影されていない領域には動画全体からの推測・補完および局所補正が含まれる。

開発版レンダラーの機能と想定用途

4DGSは、3D Gaussian Splatting(3DGS)による立体表現に時間軸を加え、動きのある人物や空間を自由な視点から表示する技術である。開発版レンダラーでは、人物の動作を再生しながら視点を移動できるほか、以下の操作に対応している。

  • 360度の視点操作:人物の正面、側面、背面へ視点を移動
  • 時間操作:再生、一時停止、コマ送り、任意時刻への移動
  • 表示調整:描画の精細さや背景を変更
  • 演出用照明:追加照明の位置、色、強さを操作

想定される活用シーンとして、ダンスや演劇などの立体的な記録、文化・芸能や技術継承のデジタルアーカイブ、展示やイベントでの自由視点コンテンツ、XR空間での人物表現などが挙げられている。

2026年内の一般公開を目指し検証を継続

本成果は研究開発・検証段階にあり、人物の輪郭や細部、死角となる領域の再現品質には改善の余地があるほか、撮影条件や被写体の動きによって推測・補完の品質が変化するという課題がある。

提供形態や時期は現時点で決定していないものの、同社は2026年内の一般公開を目指している。今後はスマートフォン1台での手軽な撮影方法の検証を続けるとともに、次段階としてカメラ4台による同時撮影も検証し、再現性の向上を比較しながら目的に応じた撮影手法を選べる環境の構築を目指すとしている。

本記事は株式会社IZUTSUYAの発表をもとに作成。

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