武蔵野大の伊藤ゼミ生チーム、日本建築学会の提案コンペで初の最優秀賞を受賞
武蔵野大学工学部建築デザイン学科の伊藤 泰彦教授ゼミの学生チームが、日本建築学会主催の「第15回子どものまち・いえワークショップ提案コンペ」で最優秀賞を受賞しました。8月9日に建築会館ホール(東京都港区芝)で行われた公開審査会でプレゼンテーションを行い、35チームの中から選ばれました。伊藤ゼミによる同コンペでの入賞は今回が初めてとなり、10月下旬には受賞した提案を実現するワークショップの開催が予定されています。
段ボールの家を被りまちを歩く「家どかり」を提案
今回のコンペには、今年4月のゼミ活動開始に合わせて参加希望を募り、大学院生1名と4年生6名の計7名でチームを結成して取り組みました。メンバーそれぞれが子どもの頃の記憶を振り返り、当時感じていたことや疑問を現在の視点から捉え直すことから企画をスタートさせました。
提案タイトルは「家どかり(やどかり)」です。外遊びの機会が制限され、地域や都市を見る機会が少なくなっている現代において、人中心の道空間やまちの新たな一面を知るきっかけを作り、「まちに住まう」感覚を感じてもらうコンセプトとなっています。子どもたちが自分の居場所を見つける体験として、家の形をした段ボールを被ってまちを歩くプログラムを提案しました。普段とは違う視点からまちを見たり、地域の人との交流が生まれたりする楽しさを意識しつつ、段ボールの重さや窓の位置など安全性にも配慮して制作されています。

審査では、審査員長の山崎 健太郎氏(建築家/山﨑健太郎デザインワークショップ代表、工学院大学 教授)から「箱に入る側を観察するのではなく、箱に入りながら街の居場所を見つける点がよかった。」と評価されたほか、他の審査員からも風景の切り取り方や1 人でも実施できる点などが評価されました。
10月下旬のワークショップ実現へ向けた準備
現在、学生たちは10月下旬のワークショップ実施に向けて準備を進めています。街歩きルートの実地検証や、通過地点となる商店街や畑の所有者、大学への企画説明および使用許可の取得を進めています。また、事後も見据えて「街歩き・家づくり・発表」の流れを整理し、子どもたちが地域で発見した成果を発表できるプログラムを検討しているほか、プレワークショップによる検証も重ねていく予定です。

チームメンバーの工学部建築デザイン学科4年・山崎 宇経さんは、子ども視点での楽しさと地域・運営視点でのコミュニティ構築の双方を成立させる点に苦労したと振り返り、「このワークショップを一つのきっかけとして、イベントの枠を超えた日常のまちの中でも、子どもたちが自分の居場所を実感し、地域社会との繋がりが未来へと育まれていくことを願っております」とコメントしています。
今回の提案を行った学生チームおよび指導教員の体制は以下の通りです。

- 工学部 建築デザイン学科 4年:山崎 宇経さん、森川 颯汰郎さん、松尾 亮太さん、川上 誠樹さん、仲座 望さん、佐々木 爽日さん
- 工学研究科 建築デザイン専攻 修士1年:高野 泰地さん
- 指導教員:工学部建築デザイン学科 伊藤 泰彦教授

子どものまち・いえワークショップ提案コンペの概要
「子どものまち・いえワークショップ提案コンペ」は、子どもたちが都市や建築について学ぶ機会をつくることを目的に、日本建築学会子ども教育事業部会が開催しているコンペティションです。1991年から30年以上にわたり継続されている「親と子の都市と建築講座」の一環として、学生ならではのアイデアを活かした企画を募集しています。最優秀賞に選ばれた企画は実際にワークショップとして開催されるため、学びの内容に加えて実現可能性も重視されます。
本記事は武蔵野大学の発表をもとに作成しました。
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