第73回小学館児童出版文化賞候補作決定

小学館は、2024年7月22日に第73回小学館児童出版文化賞の候補作品を発表した。

この賞は、児童出版文化の向上に貢献すると認められる作品および作家を毎年選定し顕彰するもので、1952年に小学館創業30周年を記念して「小学館児童文化賞」として創設された。その後、1960年に「小学館文学賞・絵画賞」に改称し、1996年以降は「小学館児童出版文化賞」として継続されている。

今回の候補作品は、2023年3月から2024年2月までに発表された絵本、童話・児童文学、その他の出版物(翻訳・キャラクター・コミックスなどは除く)の中から選ばれた。審査委員・作家・画家・写真家・書評家・出版社・新聞社・児童文化団体・図書館・書店・読者から推薦を募り、児童出版文化賞事務局内の委員会による予選を経て決定された。

読み物部門の候補作品は、安田夏菜『アナタノキモチ』、古賀史建『さみしい夜にはペンを持て』、最上一平『じゅげむの夏』、天川栄人『セントエルモの光 久閑野高校天文部の、春と夏』『アンドロメダの涙 久閑野高校天文部の、秋と冬』、いとうみく『夜空にひらく』の5作品。

絵本部門の候補作品は、阿部結『おじいちゃんのくしゃみ』、降矢なな『クリスマスマーケット ~ちいさなクロのおはなし~』、キューライス『せかいいちれいぎただしいかいじゅう ボンバルボン』、こまつのぶひさ・かのうかりん『どろぼうねこ うみのうえ』、たしろちさと『みんなのいえ』、ザ・キャビンカンパニー『ゆうやけにとけていく』、たけがみたえ『わたしはかわいいマヌルネコ』の7作品が選出された。

これらの作品は、荒井良二、鈴木のりたけ、舘野鴻、富安陽子、森絵都の5名の審査委員によって審査され、9月12日の最終審査会で受賞作が決定する。受賞者には、正賞としてブロンズ像「わかば」(笹戸千津子作)、副賞として賞金100万円が授与され、11月14日に都内で贈賞式が行われる予定だ。