アットマークテクノ、閉域網向けOTAアプライアンスを2026年10月提供へ
札幌市に本社を置く株式会社アットマークテクノは、ローカルネットワーク内で稼働するデバイスへのOTA(Over the Air)機能に特化したアプライアンス機器「Armadillo Twin Local」を、2026年10月21日より提供開始すると発表した。独自のIoT機器向けLinux OS「Armadillo Base OS(以下、ABOS)」を搭載したデバイスを対象に、月額レンタル形式で提供される。インターネットから分離された環境においても高いセキュリティ水準を保ちながら、IoT機器のセキュアな長期運用を支援するとしている。
開発の背景とセキュリティ要件の高まり

IoT機器に対するセキュリティ要件は国内外で急速に厳格化している。日本国内では「JC-STAR(IoT製品セキュリティ適合性評価制度)」の整備が進み、欧州市場においては製造業者へサイバーセキュリティ対策を義務付ける「EUサイバーレジリエンス法(CRA)」への対応が迫られるなど、機器に対する脆弱性管理やセキュリティ対策の要件化が進んでいる。
工場や病院、インフラ設備などの現場では「インターネットに接続していなければ安全」と考えられてきたが、近年はローカルネットワークであってもUSBメモリ等を介した感染リスクや、OS・ソフトウェアの脆弱性放置によるリスクなど、長期的な運用におけるセキュリティ対策の必要性が高まっている。株式会社アットマークテクノは、クラウド接続を前提とした既存のデバイス運用管理サービス「Armadillo Twin」に加え、インターネットから分離されたローカルネットワーク環境においてもデバイスの安全性を維持したいというニーズに応え、新たに「Armadillo Twin Local」を開発した。
「Armadillo Twin Local」には、主に以下のような特長がある。
- ローカルネットワーク内での独立運用による作業工数削減
外部インターネットから分離された環境下において、ネットワーク経由で複数デバイスへの一括アップデートを実行できる。作業員が機器の設置場所を巡回して手動更新を行う必要がなくなり、ソフトウェアの運用管理にかかる工数を大幅に削減する。
- 設置後すぐに利用できるアプライアンス提供
事前に必要なソフトウェアがセットアップされた専用機器としてレンタル提供されるため、既存のLAN環境に接続して簡易な初期設定を行うだけで、すぐに運用を開始できる。
- 稼働を止めない計画的なスケジュール更新
夜間やメンテナンス時間帯などを指定したアップデートが可能。業務や生産ラインの稼働を妨げることなく、計画的なソフトウェア管理を実現する。
- ABOS連携による安全な更新と自動ロールバック
アップデート中に不測の事態が発生した場合でも、ABOSの機能により自動的に元の正常な状態へロールバック(復元)される。ローカルネットワークであっても機器の起動不能を防ぎ、安全な連続運用を担保する。
提供概要と利用料金
想定利用環境として、インターネットから分離された工場、病院、インフラ施設、物流センターなどが挙げられている。
- 提供開始日:2026年10月21日
- 提供形態:アプライアンス機器のレンタル提供
- 対象デバイス:「Armadillo」シリーズをはじめ、ABOSを搭載したデバイス全般
- 料金プラン(税抜):
- 10台まで:月額10,000円
- 100台まで:月額15,000円
- 200台まで:月額20,000円
- 利用条件:無料トライアル3ヶ月間、最低契約期間6ヶ月(以降、1ヶ月単位の自動更新)
展示会での実機デモンストレーション
提供開始日と同日の2026年10月21日から23日まで幕張メッセで開催される「Japan IT Week 秋(組込み・エッジAI EXPO)」のアットマークテクノブース(2ホール, 小間番号: A1-2)にて、「Armadillo Twin Local」の実機を用いたデモンストレーションが展示される予定となっている。
代表取締役社長を實吉 智裕が務める株式会社アットマークテクノは、省電力・堅牢性に優れた産業用組み込みプラットフォーム「Armadillo」シリーズを展開しており、25年にわたり累計90万台を超える出荷実績を持つ。
本記事は株式会社アットマークテクノの発表をもとに作成。
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