PIXTAが20年間のシニア像変遷を分析 家族の一員から主体的な個人へシフト
ピクスタ株式会社は、運営するマーケットプレイス「PIXTA」のサービス開始20周年を記念した特別連載【ビジュアルで見る日本社会の20年】の第2弾として、シニアに焦点を当てた分析結果を公開しました。2006年5月から2026年6月までの20年間に蓄積した画像・動画素材の販売データおよび検索キーワードデータをもとに、日本社会におけるシニア像の変遷をまとめています。ビジュアルの潮流は、20年前の「支えられる存在」から、現在は「自分の人生を主体的に生きる個人」へと変化している様子が示されました。
3つの時代を経て変化したシニアに対するビジュアル表現
20年間の販売データと検索ワードの変遷によると、シニアに対するイメージは社会の変化とともに3つの時代を経て推移してきました。
2010年までは、2007〜2008年の団塊の世代の定年退職などを背景に、公園を歩く夫婦や孫を囲む三世代家族、ゴルフ場で微笑む高齢者など「幸せな老後を演出した広告写真」が売れ筋の大半を占めました。服装はベージュやグレーを基調とした淡い色合いが主流で、旅行・保険・住宅の広告向けに豊かな消費者として描かれていました。

2011年から2020年までは大きな変化のない安定期が続き、屋外で活動的に過ごす夫婦や家族の構図が主流のままでした。2016年以降は「アクティブシニア」という言葉が広まり、表情や服装が若々しくなるなどの変化が見られ始めたものの、就労や社会参加、個人としての表現をテーマにした素材は多くありませんでした。

2021年から2026年にかけては、スマートフォンやパソコンを使いこなし、職場で活躍したりヨガやボウリングで体を動かしたりするシニアの姿が売れ筋となりました。2020〜2022年のコロナ禍を経てデジタル活用が加速したことや、2025年に団塊の世代が後期高齢者となる「2025年問題」を迎え、「人生100年時代」「生涯現役」といった価値観の広がりが背景にあります。

検索データに見る「家族の一員」から「個人」へのシフト

素材の写り方も、創業当初から2010年までの家族や夫婦の一員としての姿から、一人の個人としてのポートレートが主流へと変わりました。PIXTAの検索データにおいても、シニア関連の検索で「家族」が使われる順位が11位から47位まで下がる一方、「シニア同士」「高齢者だけ」などシニアのみの構成を指定する言葉が増加しています。
利用場面についても、かつての広告やパンフレット用途から、現在はWeb記事やSNS、行政資料での利用が主流となりました。介護や医療の描写もケアされる側から自立支援へと軸足が移り、ファッションも鮮やかでスタイリッシュな装いへと変化しています。
AI開発を支えるデータアーカイブとしての価値
今回の分析で扱われたデータは、次世代のAI開発を支える文化的多様性の基盤としての側面も持っています。PIXTAでは機械学習を行う企業や学術機関向けにAI開発用の学習データとしての画像・動画素材を提供しており、アノテーションサービスと共にAI開発の支援も行っています。

同社はストックフォト企業から日本文化のデータアーカイブ企業へと役割を広げ、ビジュアルデータの価値を文化資産として再定義していく方針です。連載企画【ビジュアルで見る日本社会の20年】では、今後も様々な切り口での分析を順次配信する予定としています。
- 社名:ピクスタ株式会社(東証スタンダード:3416)
- 設立:2005年8月25日
- 代表取締役社長:古俣 大介
- 所在地:東京都渋谷区渋谷2丁目21−1 渋谷ヒカリエ 33階 JustCo Shibuya Hikarie
- 資本金:332,437千円(2026年6月末時点)
- 事業内容:コンテンツ販売事業、撮影事業、ものづくり体験事業
- URL:https://pixta.co.jp/
本記事はピクスタ株式会社の発表をもとに作成されています。
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