PAPAMOとつくば市、オンライン発達支援サービス実証事業の結果を公表
オンライン発達支援サービス「へやすぽアシスト」を運営するPAPAMO株式会社と茨城県つくば市は、2026年1〜6月に実施したオンライン発達支援サービスの実証事業の結果をとりまとめた。
実証事業では、縄跳びを生活目標とした対象児童94人に理学療法士(PT)および作業療法士(OT)がオンラインによる個別運動支援を月2回実施した。検証の結果、子どもの特性によらず運動目標の達成に効果が得られることが確認された。
実証事業の背景と概要
PAPAMOが2025年6月に発表した全国療育調査では、支援を希望しながら受けられない保護者が48.6%に上り、52%を超える保護者がオンライン発達支援サービスに関心を示していた。こうした状況を受け、つくば市未来共創プロジェクトの一環として、2026年1月から6ヶ月間にわたり市内の小学校1〜3年生を対象に実証事業が行われた。
実証事業の対象はつくば市の小学校1〜3年生(募集100名、うち有効サンプル94名)で、「へやすぽアシスト」による月2回の個別レッスンが提供された。評価指標として、生活目標に対する遂行度と満足度を評価するCOPM(カナダ作業遂行測定尺度)や、遂行の質を観察・評価するPQRS(遂行の質評定スケール)の測定が初回・3ヶ月・6ヶ月の時期に実施された。
運動目標の達成と早期改善を確認



COPMの推移(N=81)では、通常1年で+2の変化が標準値とされるなか、6ヶ月後に遂行度+3.94、満足度+4.16の改善がみられ、すべての期間で有意な改善が認められた。改善の多くは開始から3ヶ月までに認められ、その後も緩やかな改善が継続した。
また、PQRSの推移(N=63)においては、初回から最終までの改善量が約2.53点となった。初回から3ヶ月または初回から6ヶ月で有意に改善した一方、3ヶ月から6ヶ月の期間に有意差はなく、短期介入での効果が示された。

特性によらない効果と情緒面への影響


子どもの背景別に診断の有無(診断ありN=39、診断なしN=42)、DCD傾向の有無(ありN=64、なしN=17)、学級形態(通常級N=44、特別支援学級N=37)に分けたサブグループ解析が実施された。その結果、いずれの区分で比較しても効果に差は認められず、多様な背景や特性を持つ子どもに広く適用できる可能性が示唆された。
さらに、集中力や活動参加、癇癪などの情緒面でも変化が報告された。不登校だった児童が登校できるようになった事例なども確認され、直接の対面が難しい時期であってもオンラインで関係構築を図るアプローチの可能性が示された。

保護者からの評価と今後の展望
支援プログラム終了後の保護者向けアンケート(N=66、複数回答)では、「個別で見てもらえた(92%)」「PT・OTの支援が受けられた(82%)」「自宅でできることを教えてもらえた(74%)」「送迎が不要だった(61%)」などの項目が高く評価され、全体の94%が「満足」と回答した。公費で受講できる場合は85%が「継続したい」としている。一方で「親が一緒にやるのが大変(30%)」「スペース・騒音(27%)」といった自宅実施に伴う課題も挙げられた。
つくば市未来共創プロジェクトリードを務めた作業療法士の廣澤 健太氏は、縄跳び以外の目標における検証や不登校児への支援の選択肢としての検証を進めたいとし、PAPAMO代表取締役の橋本咲子氏はオンライン発達支援を新たな社会インフラとして育てていきたい旨を述べている。つくば市の五十嵐立青市長は、得られた成果を生かしてより良い支援のあり方を考えていくとしている。

本記事はPAPAMO株式会社の発表をもとに作成。
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