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広島大学とKenvue、入院患者のセルフオーラルケアによる感染症予防成果を発表

国立大学法人広島大学とマウスウォッシュ「リステリン®」を展開するKenvue(JNTLコンシューマーヘルス株式会社)は、2026年9月8日(火)、広島大学 霞キャンパスにて研究成果発表会を開催しました。入院患者約5,000人を対象とした「セルフオーラルケア」の導入により、院内肺炎や菌血症などの感染症発症率が低下したことが報告されました。

患者参加型ケアで院内肺炎や菌血症の発症率が低下

今回の研究は、1週間以上入院する20歳以上で自身による口腔ケアが可能な患者を対象に実施されました。約9か月間の取り組みで約5,400名の病室を訪問し、4,893名の患者にプログラムを実施した結果、前年同期群と比較して院内肺炎の発症率が相対的に約43%、菌血症が約62%低下しました。さらに、これまで関連性が注目されていなかった尿路感染症についても、発症率が相対的に約20%低下する結果が得られました。

研究を主導した広島大学病院 口腔総合診療科の西裕美 診療講師は、医療者によるケアに加えて患者自身が参加し続けられる仕組みを構築した点や、評価対象の感染症を菌血症や尿路感染症まで広げた点が新規性であると説明しました。今後は他施設での再現性や医療費・入院期間への影響についても検証を進める方針です。

米国の知見を基盤にしたプログラムと指導方法

本取り組みは、米国で2013年に始まった看護師による口腔ケアプログラム「HAPPEN(Hospital Acquired Pneumonia Prevention by Engaging Nurses)」を参考に、日本の入院医療に合わせて教育の対象を患者自身に移したものです。

プログラムでは、入院初日に歯科が病室を訪問して口腔内を診察し、5分から10分程度で個別に応じたセルフケアの方法を説明しました。あわせて歯ブラシやマウスウォッシュ、口腔ケアの有効性を記載したパンフレットのセットを提供し、入院初日に環境を整えた上で患者自身がケアを継続できる流れを作りました。産学連携としてKenvueが海外事例や知見の共有、用品提供を通じて研究を支援しました。

医科歯科連携の歩みと持続可能な医療への期待

発表会冒頭では広島大学病院の安達伸生 病院長が登壇し、合併症を防ぎ患者が良い状態で退院できる環境づくりの重要性と、約5,000人規模で検証した本研究の意義を述べました。また、谷本幸太郎 主席副病院長は、2010年に医科歯科連携を開始した当時は月10名未満だった紹介患者数が16年以上の継続を経て月350名を超えている実績を紹介し、病院全体の連携基盤が大規模研究につながったと説明しました。

柿本直也 歯学部長は、患者自身が口腔管理を身につけて退院後もセルフケアを継続し地域医療につなげる重要性に言及しました。また、Kenvue メディカルアフェアーズ ディレクターの黒川弘規氏は、日本人を対象としたセルフオーラルケアのエビデンスが限られる中、本研究が今後の持続可能な医療や健康づくりに貢献することへの期待を示しました。

発表組織の概要

  • 広島大学病院

1945年に設立された広島県立医学専門学校および附属病院をルーツとし、2003年に医学部附属病院と歯学部附属病院が統合。「全人的医療の実践」「優れた医療人の育成」「新しい医療の探求」を理念に掲げる。 公式HP:https://www.hiroshima-u.ac.jp/hosp

  • Kenvue(JNTLコンシューマーヘルス株式会社)

Aveeno®、BAND-AID®、Johnson’s®、Listerine®、Neutrogena®、Tylenol®などのブランドを展開するコンシューマービジネス専業カンパニー。 Kenvue(ケンビュー)WEBサイト:https://www.kenvue.com/ja-jp/locations/japan/

本記事は国立大学法人広島大学およびKenvue(JNTLコンシューマーヘルス株式会社)の発表をもとに作成されています。

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