老朽化マンションの建替バリューを可視化するサービス「スマート建替」、エリア限定リリース

株式会社スマート修繕は、マンションの建て替えに関する新サービス「スマート建替」を2024年秋にリリース予定だ。それに先立ち、東京・赤坂エリア限定でリリースし、マンションの「建て替え」「耐震補強工事」「修繕工事」等の相談受付を開始する。

「スマート建替」は、Webサイトのマップ上でマンションのアイコンをクリックするだけで、そのマンションの「建替バリュー」が分かるサービスだ。「建替バリュー」とは、建て替え前の建物のバリューと、建て替え後の建物のバリューとの比率を指す。マンションの現在価値と建替後価値を比較、数値化したものだ。

この数値は、スマート修繕が大手建替デベロッパー複数社からヒアリングのうえで構築した独自の計算式を基に算出している。ただし、各建物のより詳細な価値の計算は、個別に行う必要があり、また、各種相場や情勢、デベロッパー等次第で変わるものだという。

マップの検索画面一例

建替バリューは、建て替え前後の推定延床・専有面積、推定流通単価、推定解体・新築費用、販売経費、各種申請等の推定諸費用などのデータを基に、独自のアルゴリズムで試算している。

「建替バリュー」で、建て替えに伴う経済性や所有者の負担度を見える化。「建て替え」「耐震補強工事」「大規模修繕や給排水工事等の修繕工事」のどの選択肢とすべきかを決定する一助、羅針盤となることを目指す。

旧耐震基準のマンションは地震時の倒壊リスク等、防災面で大きな課題がある。国の首都直下地震の想定においては、建物の倒壊による死者が最も多いとされている。本来であれば旧耐震マンションは建て替えられることが望ましいが、所有者の知識不足や意思決定の難しさ等で建て替えの検討がなかなか進まず、実現したマンションは多くない。

また、国土交通省が令和元年に行った調査によれば、全国で築40年を超えるマンションは81.4万戸、20年後には366.8万戸と、老朽化マンションは今後急増する見込みだ。老朽化マンションにおいて適切な維持管理がなされず、建物や設備の劣化が進行すると、住環境・安全性の悪化、資産価値の低下を招くほか、周辺にも悪影響を及ぼしてしまう。

スマート修繕は、「スマート建替」でお客様に最適な選択肢の提示しソリューションを提供することで老朽化マンションの適切な維持再生を促進し、社会問題の解決ひいては持続可能な社会の実現に貢献するとしている。