住信SBIネット、東和銀行とカーボンクレジット事業で提携協議
住信SBIネット銀行とその子会社であるテミクス・グリーンは、東和銀行との提携協議を開始した。この提携は、林業・林政DX事業とカーボンクレジット事業に関連している。これらの事業は、環境汚染と気候変動という重要な課題に取り組むためのものである。
住信SBIネット銀行は、2023年に制定した環境方針に基づき、環境負荷の低減に努めている。その一環として、同年10月10日にテミクス・グリーンを設立し、林業・林政DX事業とカーボンクレジット事業への参入を発表した。
一方、東和銀行も「東和銀行SDGs宣言」を発表し、脱炭素融資やサステナブルファイナンスなど、取引先の脱炭素推進に向けた取り組みを行っている。
提携の予定内容については、住信SBIネット銀行とテミクス・グリーンが、東和銀行との提携を通じて、自治体や林業事業体に対するカーボンクレジットの創出支援と、カーボンクレジットによる収益化の拡大を支援するというものだ。具体的には、テミクス・グリーンが東和銀行から紹介を受けた自治体や林業事業体に対して、林業・林政DX支援や、森林から発行されたJ-クレジットの買取を行う予定だ。
J-クレジットとは、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量、または適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証し発行するものである。国内クレジット制度とオフセットクレジット(J-VER)制度が発展的に統合した制度で、国により運営されている。
テミクス・グリーンが買い取ったJ-クレジットは、東和銀行が取引先企業へ販売仲介する一方、住信SBIネット銀行は自社のカーボンオフセットに活用することを検討している。
この提携により、住信SBIネット銀行とテミクス・グリーン、東和銀行の3社は、環境負荷の低減と脱炭素経営の推進を目指す。それぞれが自社の強みを活かし、共同で環境問題に取り組むことで、より大きな成果を生むことが期待される。