SaaS企業の約6割がサイバー攻撃に危機感 BCP策定済みは45.0%
自社開発のBtoB向けSaaS・クラウドサービスを提供する企業の経営者やシステム運用責任者を対象に、システム停止リスクと事業継続に関する実態調査が実施されました。調査結果によると、システム停止を招く要因として約6割がサイバー攻撃を挙げ、障害時に懸念される影響としては損害賠償請求が最多となりました。また、情報セキュリティマネジメントの国際規格「ISO27001」の取得・申請中が約8割に達する一方、BCP(事業継続計画)を策定済みと回答した企業は半数未満にとどまっています。
自社サービスのシステム停止や大規模障害を招く要因としてリスクを感じているものを尋ねたところ、「サイバー攻撃(ランサムウェア、DDoS攻撃、不正アクセスなど)」が58.6%で最多となりました。次いで「地震・津波などの大規模な自然災害」が50.1%、「台風・豪雨・落雷などの気象災害」が43.5%と続いています。

システム停止や大規模障害が発生した際に自社サービスにおいて懸念しているリスクについては、「顧客企業の業務停止に伴う損害賠償請求」が48.5%で最も多く、「顧客からの信用失墜と解約の増加」(43.8%)、「SLA(稼働率保証)違反によるペナルティの発生」(42.5%)が上位に並びました。

なお、気象庁のデータ(https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/extreme/extreme_p.html)によると、全国の1時間降水量50mm以上の年間発生回数は、最近10年間(2016~2025年)の平均が統計期間の最初の10年間(1976~1985年)と比べて約1.5倍に増加しており、自然災害への備えも求められています。
ISO27001は約8割が取得・準備中 BCP策定済みは45.0%

ISO27001の取得状況については、「取得している」が47.9%、「現在、取得に向けて準備・申請中である」が32.4%となり、両者を合わせると約8割に達しました。

一方、BCP(自然災害や感染症、サイバー攻撃などの緊急事態に直面した際、重要業務を止めない、あるいは中断しても早期に復旧させるための方針や手順をまとめた計画)の策定状況は、「策定済みである」が45.0%、「現在策定中である」が40.0%、「策定を検討中、または今後策定する予定がある」が9.0%でした。

BCPを策定・運用する(しようと考えた)目的や期待する効果としては、「SLA(稼働率保証)違反や信用失墜リスクの回避」(51.6%)、「顧客からの要請(セキュリティ要件など)のクリアと信頼向上」(49.4%)、「災害時の指揮命令・初動対応の迅速化」(43.3%)が挙げられました。
BCPを策定していない、または進んでいない理由としては、「専門知識やノウハウを持つ人材がおらず、何から手をつければよいかわからない」(29.4%)、「必要性は感じているが、通常業務が忙しく策定に割く人員や時間が不足している」(28.8%)、「過去に大きな障害経験がなく、事業影響(SLA違反など)も少ないと考えている」(28.1%)が上位となっています。
BCP策定企業でも約6割が組織面対応に課題 運用の形骸化が浮き彫りに

BCPを「策定済み」「現在策定中」と回答した企業において、災害時の指揮命令系統や顧客対応など組織としての運用体制まで網羅されているかを尋ねたところ、「システム復旧・組織面の対応ともに十分に網羅されており、実効性が高い」は39.5%にとどまり、約6割が組織面の対応に課題を抱えている状況が示されました。
対策が不十分だと感じる領域では、「災害時の顧客サポート・問い合わせ窓口の機能維持」(50.9%)が最も多く、「担当者が被災した際の代替要員の確保(属人化の解消)」(44.9%)、「クラウド基盤やデータセンターの広域障害を想定した代替手順」(38.1%)が続いています。
また、BCPの策定・運用における課題としては、「定期的な実践訓練の実施や、形骸化を防ぐアップデート体制の構築」(45.6%)、「策定プロセスの複雑さや通常業務を圧迫する手間」(42.3%)、「システムの頻繁な仕様変更やアップデートにBCPの更新が追いつかない」(37.1%)が挙げられました。
実効性のあるBCPを策定し組織の運用体制を構築する上で有効だと思う仕組みや支援については、「ISO27001(ISMS:情報セキュリティマネジメントシステム)の導入・取得」(39.7%)、「ISO22301(BCMS:事業継続マネジメントシステム)の導入・取得」(37.6%)、「外部の専門コンサルティングによる客観的な評価・支援」(37.5%)という回答が集まりました。
調査概要および会社概要
本調査の概要は以下の通りです。
- 調査期間:2026年8月21日(金)~2026年8月24日(月)
- 調査方法:PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
- 調査人数:1,021人
- 調査対象:調査回答時に自社開発のBtoB向けSaaS・クラウドサービスを提供する企業の経営者・役員、システム運用・インフラ責任者と回答したモニター
- 調査元:株式会社ISOプロ(https://iso-pro.co.jp/)
- モニター提供元:サクリサ
株式会社ISOプロの概要は以下の通りです。
- 会社名:株式会社ISOプロ
- 設立:2026年4月1日
- 所在地:東京都新宿区西新宿6-8-1 住友不動産新宿オークタワー21階
- 代表者:米田 泰三
- 事業内容:ISO認証取得・運用支援事業
- URL:https://iso-pro.co.jp/
- サービスサイトURL:https://activation-service.jp/iso/
本記事は株式会社ISOプロの発表をもとに作成しました。
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