NITI Technology、塾向けAIアプリをブレスト全14校舎に本番導入
株式会社NITI Technologyは、神奈川県横浜市・川崎市で学習塾「BREST/FULLMARKS」を展開する株式会社ブレストホールディングスと共同で課題を定義し、開発した塾・学習教室向け生徒アプリ「ブレスト エーアイ アカデミー」が全14校舎に本番導入されたことを発表した。現在は全14校舎の中学3年生を中心に約400名が日常の学習ツールとして利用している。実証実験にとどまらず、教室での日常的な利用を前提に要件定義から運用設計までを一貫して進めたとしている。
質問の待ち時間と休暇中の学習把握が課題に
ブレストグループの教室では、指導が届くまでの「待ち時間」と、教室の外にある「見えない時間」が問題となっていた。塾での質問対応の際に生徒が講師の前に並んで数分から十数分待つことや、通塾日以外の疑問をすぐに解決できない点が挙げられていた。講師側からも、単純な選択問題や知識問題はAIシステムに任せ、より難しい問題への対応に注力したいという要望があった。
また、夏季・冬季休暇などの長期休暇中は通塾のない日の学習が生徒の自己申告に頼る形となり、何をどれだけ学習したかを塾側が把握しにくく、紙のアンケートによる集計作業にも手間がかかっていた。


5つの主要機能を備える「ブレストAIアカデミー」

「ブレストAIアカデミー」は、生徒が自身のスマートフォンから利用する学習アプリである。主な機能は以下の通りとなっている。
- AI先生への質問チャット:個性の異なる5人のAI先生から担当を選び、いつでも質問が可能。解けない問題をカメラで撮影して送信することもできる。
- 口頭試問ゲーム:AI先生の出題にその場で答える対話型の理解度チェック機能で、解答時間も記録される。
- 自習室タイマー:科目と目的を選び、ポモドーロ形式で学習時間を自動記録する。授業中のタイマーやストップウォッチとしても利用される。
- ランキングとミッション:学習時間や口頭試問の成績をランキングやEXP・ランクで可視化する。
- 学習カレンダーと宿題管理:日次で学習履歴が残り、長期休暇中も塾側が学習状況を把握できる。
現場の運用設計を一体で進め本番導入へ
AIプロジェクトが実証実験(PoC)で止まる原因の多くが現場運用まで設計されていない点にあるとし、NITI Technologyは要件定義からプロダクト開発、現場の運用設計までを単一チームで担当した。
現場の講義データやヒアリングから課題を特定した上で動くプロトタイプを短期間で構築し、講師や生徒からのフィードバックを反映しながら、授業中にどの機能をいつ使うかといった教室オペレーションまで一緒に設計した。現在は定期テスト対策の英語授業内でタイマーやストップウォッチ、質問機能が利用されており、現場の英語科講師は「以前よりは効率的に回せています」としている。
今後の展開
今後は、英語での運用知見をもとに数学をはじめとする全科目への拡大や、中学3年生から他学年への順次展開が予定されている。さらに、学習ログ分析や保護者への共有といった塾側の管理機能を強化するダッシュボードの拡充を進めるほか、同様の課題を抱える他の学習塾や教育事業者への提供も視野に入れている。
本記事は株式会社NITI Technologyおよび株式会社ブレストホールディングスの発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



